内容説明
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これまで僕は自分の書いたものを奇書と思ったことはないのだが、今回ばかりは堂々と奇書を自任してもいいかもしれない。
ーーあとがきより。
「このミステリーがすごい」第1位に輝いた『涙香迷宮』の衝撃、再び! ひらがな四十八文字を重複なく使い一首に仕上げるいろは歌で、四十八のシーンを描き切った超絶技巧の書。挿絵もすべて竹本健治先生の手による、ミステリーファン垂涎のアートブックが完成しました。
断崖絶壁を背にした屋敷に住むのは、瀬越満堂(せごえ・まんどう)と三人の娘、使用人たち。そこに招かれしは、探偵の納谷峙楼(なや・ぢろう)。姉妹を誘拐するという予告が壁に殴り書きされた満堂から、犯人を突き止めてほしいという依頼だった。屋敷から発見される白骨、秘められた過去。事件の先にあるもの何なのか……。
目次
前奏
第一の事件
第二の事件
解決
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コチ吉
9
このページ数でこの値段、でもタイトルからミステリなんだろうと読んだ。いろは歌で編まれた物語というだけで驚嘆ものである。何となく筋は分かるがそれはもう二の次だろう。「涙香迷宮」の後に生まれるべくして生まれた奇書。2024/01/20
ベック
4
すぐ読めてしまうから、値段に見合う満足感は得られないんだけど、アートブックだから、これはこれで仕方ない。それに挿絵描いてるの竹本氏自身だかんね。試みとしての完成度は素晴らしい。ミステリとしてのクオリティは二の次でよいとおもう。まあ、よくこんなことしようと思ったな。凄いね。2023/11/26
高須力弥
4
とてつもなく手の掛かった小説です。 これが可能だったら阿刀田高先生の『田代湖殺人事件』も実現可能に思えて来ました。2023/11/08
まるよし
3
アートブックということで、立派な作り、紙質に満足。挿入の豪華な絵が竹本氏自身の作ということに驚愕。どれだけ多彩なの?2024/01/01
CD
2
難解だが、このような本がぽっと出版される日本の出版業界もまだまだ底力があると感じた2024/02/08