親子で育てる ことば力と思考力

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親子で育てる ことば力と思考力

  • 著者名:今井むつみ【著者】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 筑摩書房(2023/11発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480847492

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内容説明

たくさん単語を暗記してもことば力は育たない。ことばの意味を自分で考えて覚えれば、ことば力、思考力、学力もアップ。その仕組みと方法をわかりやすく伝えます。

目次

はじめに/1 子どもはことばをどう覚えていくか/ことばが指し示す範囲を探す──「ウサギ」の意味は?/モノの特徴に注目する──レモンもはっぱも「おつきさま」/知らないことばの意味を推測する/発見したことをすぐ別のシーンで応用する/大人が気づかない関係性に気づく/文法も自分で分析して覚える/漢字の読み方も自分で発見/語彙のシステムをバージョンアップする/自分中心の視点から離れて世界を見る──大きいネズミと小さいゾウ/枠を自分で探す──前と後ろ/2 ことばの力と「思考力」/「思考力」っていったい何?/推論って何?/知識を素早く取り出す力──情報処理能力/思考をコントロールする力──実行機能/ことばの力と「思考力」/3 学校で必要になることば力と「9歳の壁」/日常生活の語彙では足りない/抽象的な概念のことばを理解する/状況に合わせてことばの意味を考える/ことばのセンスが育っているかがカギ/4 幼児期にことば力をつける方法/ことば力が十分に育たないわけ/幼児期のことば力が学力を決める/幼稚園・保育園卒園でサポートをやめないで/ことば力を育てる方法/方法1 とにかくたくさん対話しよう/方法2 ことばどうしを比べよう/方法3 好きなことにとことん付き合おう/方法4 買い物のときはチャンス/方法5 遊びの中で、空間ことばをたくさん使おう/方法6 お出かけや遊びのプランを立てながら、時間のことばを使おう/方法7 生活や遊びの中で「算数トーク」をしよう/方法8 デジタルは賢く使う、でも使いすぎない/教えるより「足場かけ」/5 思考力と学力を育てる絵本読み聞かせ/小学校以降で必要な語彙のほとんどは読書から学ぶ/絵本選びと絵本読みのポイント/赤ちゃんも絵本からたくさん学ぶ/ちょっとした工夫で赤ちゃんをサポート/オノマトペも役に立つ/小学校入学後もいっしょに本を読もう/付録 「英語の学習をいつはじめるか問題」への考え方/ご両親へのメッセージ──自分の直感を育てよう

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りょうみや

36
いわゆる賢い子に育てる系の育児本には幼少期からの絵本の読み聞かせ、親子の対話、実体験は必須項目になっているものだが、本書は認知科学と発達心理学の観点からそれらの重要性を裏付けている。読み進むに連れて、ことば力と思考力が切り離せない一体のものだということが分かってくる。小学校で抽象的な概念用語が増えてくる高学年になるまでに生きた語彙力を身につけておかないと対応できなくなる。著者の本は何冊か読んだが本書が一番一般向けで分かりやすい。2022/10/07

みっこ

35
さらっと一読。内容はほとんど知っていること、普段から気をつけていることで、特にひっかかる部分はなかった。(今の時代求められるのは)『どのような状況にも柔軟に対応できる思考力を持ち、何歳になっても新しいことを自分で学ぶことができる人間』という箇所に同意。『教えるより足かけをつくる』という表現も良かったです。2022/02/16

はる

13
生きた語彙力と思考力は両輪のように密接に関わっているというのは納得。昨今話題の読解力というのもこういうことなんだろう。大人の私でもまだまだ知らない言葉や曖昧にしか理解できていない言葉は沢山あり、インプットとアウトプットの繰り返しだなと思う。子どもとの会話でも少しずつ大人の語彙を混ぜていくようにしよう。2022/10/17

生ハム

13
語彙力と思考力は学びの両輪どころか、「学びの右足と左足」であり、「どちらか片方だけが成長することはなく」、伴って育っていく、というお話。日常生活で使う語彙は具体的なものが多く、小学校3〜4年から学力に大きなばらつきがでるのは、抽象的な言葉が身に付いていないからでは、という指摘は非常に興味深い。一昔前のピアジェの理論と、根っこでは似ているのでは。抽象的な思考自体は出来ても、言葉が獲得されていないと、それを扱うことも、観測することもできないですものね。日々の言葉を大切にしようと思いました。2020/04/27

makimakimasa

10
内容は少し物足りないが、基本は抑えられる。教える事で引っ張るより、足場を架けてあげて、一人で推論出来るように手助けする。似ている言葉同士を比べたり、買い物や遊び、お出掛けの中で、空間や時間に関する言葉を使ってみたり、算数トークをしてみる。ビデオ通話による祖父母による語り掛けも有用。日常生活で使う単語の数は限られるが、読み聞かせは「足場架け」の宝庫となる。抽象的な概念を理解するのに、お勉強による「死んだ知識」でなく、身の周りの世界や毎日の体験に結び付いた、具体的な例を自分で思いつける、それが深い理解となる。2023/09/12

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