寄せ場のグルメ

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寄せ場のグルメ

  • 著者名:中原一歩【著】
  • 価格 ¥1,830(本体¥1,664)
  • 潮出版社(2023/10発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784267023842

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内容説明

「山谷」の鰻、「魚河岸」のナポリタン、
「深川」のめしや、「土手下」の焼肉、
「三里塚」のジンギスカン、「鹿浜」のホルモン、
「中山道」の立ち食いそば――。
巨大都市・東京の周縁で労働者が集まる「寄せ場」こそ、人間のあらゆる欲求を本能的にむき出しにさせ、
「食」と地続きで都市に生きる人間の「生」を作りあげている現場なのだ。
食べるという行為が内包する「食べる喜び」と「食べなくては生きてゆけない辛さ」を、「寄せ場」で二十数年にわたって飲み食いを続けてきたノンフィクションライターが活写した。
単なる消費のための情報ではない、切れば血の出る異色の「グルメ本」。
月刊『潮』で3年半にわたって連載され話題を呼んだルポルタージュが書籍化。
本書を読んだあなたは、今晩ひとりで赤提灯の暖簾をくぐりたくなるだろう。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

90
「寄せ場とは日雇い労働者が集まる場所」と著者は書いている。その寄せ場や周辺には安くて美味いものを食べさてくれる場所がある。この本では、東京の寄せ場である山谷地区にある店をいくつか紹介。また「食」を通して当局の光と影、焼肉とホルモンから見た社会現代史、現代の寄せ場はどこかなどが書かれていて興味深く読むことが出来た。地方都市でも、昔は日雇い労働者が集まる食堂があっと記憶している。酒屋でも、朝早くからコップ酒を呑んでいる姿を見かけたものだ。今はそれがラーメン屋やファミレスに代わりつつあるという。図書館本2024/10/22

ようはん

22
日雇い労働者の街として有名な山谷を始め、立場は様々ではあるが労働者と言える人々達の腹を満たしてきた飲食店や食文化についてのルポ。同じ孤独という共通点があれど「孤独のグルメ」とはまた違う趣きがある。2026/02/17

きゅー

9
寄せ場とは「日雇い労働者が集まる場所」の意だ。寄せ場には、特定の住所を持たない労働者のための簡易宿泊所がひしめき「ドヤ」と呼ばれた。そんな場所にある飯屋の特徴は安く、早く、旨いだけではないという。寄せ場社会のめしやは孤独の吹きだまり。偏屈で頑固な店の主人、女将らは、団欒とは無縁の個として生きる人々を守る役目を果たしているという。著者は若い頃に家出をし、住み込みで重労働に耐えた経験がある。食には、食べる喜びだけではなく、食べなければ生きていけない苦しみがあるという。本書ではその両方に触れている。2024/07/02

ひつまぶし

8
「孤独のグルメ」を連想させるタイトルにしようと「寄せ場」をワーディングしたのかなという感じ。山谷、高田馬場、深川、川崎と関東の寄せ場をいくつか取り上げているが、後半はほとんど寄せ場と関係ない。藤原辰史との対談から引き出した「孤独になれる場所」という視点は面白いが、「寄せ場のグルメ」というコンセプトを固めきれていない印象が残った。三里塚で機動隊が食べたジンギスカンや山仕事の労働者の食事を「寄せ場飯」と呼ぶのはさすがにないと思う。いろんな土地の歴史や現状に触れながら語るスタイルは面白かった。2025/07/31

長野秀一郎

8
どこそこのあれが旨いといった情報は簡単に入手できる昨今である。一方で腹ぺこで食う飯の旨さは格別だ。してみると一番旨い飯を食ってるのは、実は身体を酷使している労働者諸氏ではないか。寄せ場とはそうした労働者の集まる街である。つまり本書は旨い飯を紹介するのみならず、それをを旨く食う人々について書かれた本といって良い。併せて旨い飯の生まれた歴史―――部外者にとって苦いものでもありうる―――も語り、グルメガイドの地図に歴史という時間軸を加えている。読者のグルメ紀行に新たな味わいを加えうる佳作。都度再読したい。2024/07/24

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