内容説明
『重要なことについて』1巻2巻刊行直前に開かれたセミナーを元に編まれた論文集『何か本当に重要なことがあるのか?』に対して、パーフィットは第3巻となる本書で基本的な主張は維持しつつも、修正も加えながら応答を繰り広げる。同時に帰結主義倫理については自身の主張をさらに展開させた後、2017年1月2日、この世を去った。
目次
序 文
要 約
第VII部 還元不可能に規範的な真理
第三十七章 物事はいかにして重要でありうるのか
128 気にかけることと、気にかけるべき理由を持つこと
129 哲学的な意見の不一致
第三十八章 非実在論的認知主義
130 メタ倫理学
131 存在論
第三十九章 規範的真理と自然的真理
132 概念と性質
133 同一外延の議論
134 規範性の反論
135 科学のアナロジー
136 瑣末性の反論
第四十章 ギバードの非自然主義者への申し出(オファー)
137 単一性質の幻想
138 事態の自然主義的状態と規範的真理
第四十一章 レイルトンのソフトな自然主義擁護論
139 複数の性質の同一性
140 瑣末性の反論に対するレイルトンの第一の返答
第四十二章 レイルトンによるわれわれの意見の不一致の解消
141 レイルトンの一層広い見解
142 レイルトンの一層広い見解がなしとげたこと
143 レイルトンのコメンタリー
第四十三章 ジャクソンの非経験的な規範的真理
144 ジャクソンの同一外延の議論
145 ジャクソンの形而上学的想定
第四十四章 シュローダーの保守的な還元テーゼ
146 瑣末性の反論へのシュローダーの批判
147 シュローダーと私はいかにしてわれわれの意見の不一致を解消できるか
148 私はどのようにラッセルを誤って導いたか
第VIII部 表出主義的真理
第四十五章 準実在論的表出主義
149 欲求と態度と信念
150 道徳的真理を語る権利を得る
第四十六章 ギバードによるわれわれの意見の不一致の解消
151 ギバードの収斂の主張
152 事物が重要かどうかは重要か?
153 物事を正しくとらえる
154 ギバードの形而上学的疑念
第四十七章 もう一つの三重理論
155 ギバードのコメンタリー
156 ハッピー・エンディング
第IX部 規範的理由と心理的理由
第四十八章 表出主義的理由
157 ブラックバーンの困惑
158 理由に関するブラックバーンの信念
第四十九章 主観主義的理由
159 スミスによる主観主義の擁護
160 ストリートによる主観主義の擁護
第五十章 ストリートのメタ倫理学的構成主義
161 ストリートの暴露論法
162 ストリートの相対主義
163 ストリートの見解の規範的含意
164 ストリートに関するチャペルの主張
第五十一章 道徳と非難と内的理由
165 内的理由に関するダーウォルの主張
166 ダーウォルによる道徳内在主義の擁護
第五十二章 ニーチェの山
167 ニーチェと収斂の主張
第X部 倫 理
第五十三章 重要なことと普遍的理由
168 誰か―すべての人のテーゼ
169 重要なことに関する普遍主義
第五十四章 衝突する諸理由
170 シジウィックの問題
171 道徳的理由と自己利益的理由
172 他の諸問題
第五十五章 正と善
173 道徳的両価性
174 不正行為の悪性
175 道徳的理由と不偏的理由
176 不正行為と理由
第五十六章 義務論的諸原理
177 手段原理
178 人を害することと害悪から救うこと
第五十七章 行為帰結主義と常識道徳
179 人々を取り扱う善い方法と悪い方法
180 義務論的悪性と非義務論的悪性
181 人格的義務とシェアされる義務
第五十八章 統一理論に向けて
ほか