創元推理文庫<br> 孔雀屋敷 フィルポッツ傑作短編集

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創元推理文庫
孔雀屋敷 フィルポッツ傑作短編集

  • ISBN:9784488111076

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内容説明

一夜のうちに起きた三人の変死事件を調査するため、英国から西インド諸島へ旅立った私立探偵。調べるほどに不可解さが増す事件の真相が鮮やかに明かされる「三人の死体」。鉄製のパイナップルにとりつかれた男の独白が綴られる、奇妙な味わいが忘れがたい「鉄のパイナップル」。不思議な能力を持つ孤独な教師の体験を描く表題作。そして〈クイーンの定員〉に選ばれた「フライング・スコッツマン号での冒険」など、『赤毛のレドメイン家』で名高い巨匠の傑作全6編を収める、いずれも初訳・新訳の短編集!/【目次】孔雀屋敷/ステパン・トロフィミッチ/初めての殺人事件/三人の死体/鉄のパイナップル/フライング・スコッツマン号での冒険/解説=戸川安宣

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yukaring

65
様々なテイストが楽しめるフィルポッツの短編集。『赤毛のレドメイン家』以外の作品を始めて読んだが奇妙な味わいがクセになりそうな六編。一番好きなのは表題作の『孔雀屋敷』ジェーンの見た幻覚が孔雀屋敷で起こった過去の殺人の真相を明らかにする不思議なストーリー。また一夜のうちに3人の人間が変死した事件を追いかける私立探偵。調べるほどに不可解さが際立つ事件を彼が見事に解き明かす『三人の死体』も読み応えあり。鉄のパイナップルに取り憑かれた男が延々とパイナップルへの想いを語る『鉄のパイナップル』も風変わりでジワジワきた。2024/03/02

cinos

52
「三人の死体」を昔「三死人」のタイトルで読んだはずでしたが、内容を忘れていて死人についての報告書から心理分析で謎を解き明かす安楽椅子探偵ぶりがすごかったです。「鉄とパイナップル」も昔読んだことがあるのを忘れていました。異常心理が怖いです。2024/01/30

コーデ21

21
初読みの作家”イーデン・フィルポッツ” でもどこかで聞いた名前…と思ったらハイティーン時代のクリスティに小説指南をされたかたじゃないですか⁉ うんうん、納得~😊 「孔雀屋敷」「鉄のパイナップル」など妙味ある作風で、心理描写に重きを置くところはクリスティと共通項かも? これは大きな鉱脈掘り当て(笑)嬉しいです💖しばらくの間、彼の作品を辿ってみよう🎵2024/04/24

歩月るな

14
古典中の古典と並ぶ時代らしく、カントリーハウス・屋敷モノの幻想怪奇の世界とまだ地続きな、なんとも芸術的な表題作。その土地の過去の幻想を再生する特殊能力(ドラクエ6のグレイス城、ジョジョのスタンド:アンダーワールド、榎木津探偵など)よく知ってるアレなのだけど、切ない組み立て方の話が見事すぎる。こういう短編が全然紹介されていないらしいのは、あまりに古すぎるというわけでもなく、機会が無かったのだろうか。乱歩であれだけこすってるのに。2024/04/08

ふう

13
「赤毛のレドメイン家」でおなじみ?のイーデン・フィルポッツの短編集。体調悪い時に読んだせいかものすごく時間がかかり、なのにあまり引っ掛からずに読了。どれもミステリとしてよりも人の心の不思議さを味わうクラシックな短編が並ぶ。中でも「鉄のパイナップル」は強烈。ただのパイナップルじゃない、鉄だしね鉄。誰彼におすすめはできないけどこういうのもたまには読んでいいかもって感じの一冊(何様か)。2024/02/27

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