シェフ

個数:1
紙書籍版価格
¥2,750
  • 電子書籍
  • Reader

シェフ

  • ISBN:9784488011338

ファイル: /

内容説明

三つ星シェフ、ポール・ルノワールが猟銃自殺を遂げた。世界最優秀シェフに選出されたばかりだった彼がなぜ? ネットフリックスの番組製作のために取材を受けていたさなかに……。伝説的な料理人だった祖母のいた時代から三つ星シェフに上りつめた現在までの彼の人生と、華やかなフランス料理界の裏側。料理人たちの野心、苦悩、嫉妬、愛、孤独、闘い、そしてガイドブックの星の重圧……。ポール・ボキューズもアラン・デュカスも登場する、元『ミシュランガイド』編集部員にしか書けない傑作美食小説! カゼス文学賞、海辺の文学賞受賞作。*カゼス文学賞は、ヘミングウェイ、アンドレ・ジッド、アラン・ドロン、ロミー・シュナイダー、ポンピドゥー大統領などが通ったサン=ジェルマン=デ=プレのブラッスリー・リップが創設した文学賞。海辺の文学賞はサーブル・ドロンヌ市と「フィガロ・マガジン」が主催の文学賞。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たま

60
ガスコーニュの村のレストランで祖母から料理を習ったポールがレストラン業界で成功を収める過程と、アヌシーで三ツ星シャトーホテルを経営するに至った彼が突然自殺し、その後の混乱が交互に語られる。祖母の作る昔の料理が実に美味しそう、戦後経済成長期にポールが修行するマキシムやムーラン・ルージュ、有名シェフの名がそのままブランドとなった時代ーボキューズ、シャペル、デュカスら(バブル期の日本にも進出してたな)、ヌーヴェルキュイジーヌに分子料理と20世紀フランス料理史がとても面白かった。→ 2024/03/11

50
華やかな三ツ星レストランも裏ではドロドロな世界が広がっている。追い込まれながら人に感動を与えている料理人の世界は恐ろしい2024/02/24

星落秋風五丈原

31
人気絶頂のシェフが自殺した。その理由は?周辺の人々の思惑を描く現在パートとシェフがどのようにして三ツ星シェフになったかを描く過去パートが交錯して登場。実在の人物も出て来る。2023/12/25

空猫

29
一流料理店での長時間勤務、厳しい縦社会(パワ・セクハラ)、薄給…といった職場環境であることは世界中でセオリーで「あった」。料理界だけでなく芸や技術を伝承していく業界では当たり前の事「だった」。さらに仏国では「星」と言う「輝かしい呪い」がつきまとう。そんな闇を、実際を絡めて(作者は元『ミシュランガイド』編集部員)語ったお話。ドキュメンタリー風で面白いが仏国・業界あるあると登場人物が多すぎて、不明点が多かった。仏国ではそこに上流社会からのしがらみやら何やら(なまり、出自)でドロドロだと言う事がよく分かる一冊。2024/03/25

本の蟲

18
元ミシュラン覆面調査員作者による傑作グルメ小説。キャリアの絶頂期にあった三ツ星シェフが自殺した理由とは? 彼の回想と、死後店に残された料理人たちの行動から描かれる、華やかなフランス料理界の光と影。素朴な大衆料理から、敷居が高く繊細な「文化」へ。「星」制度の始まりとその影響。シェフのスター化。技術革新で次々生み出される調理法。時代に取り残される料理人の絶望と、時代を切り開かんとする料理人の野心。この1冊でフランス料理界の激動の歴史を丸々味わい尽くせる。しかし事細かに書かれた美食の数々は読んでいて腹が減る2023/12/25

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21613730
  • ご注意事項