内容説明
都市伝説が実体を持ち、人に危害を加えるようになった“新種の怪異”。
その存在は政府によって極秘として取り扱われ、“偽の月”を見ることができるごく一部の人間たちだけが認知できる。
国内の被害者が急速に増加する中、怪異に立ち向かう方法はたったひとつ――物理攻撃だった。
怪異駆除の専門業者・唐木田探偵社新入社員の〈ネズミ〉は、入社早々、同僚たちからあらゆる戦闘方法を叩き込まれ、実戦に駆り出される。
最前線の戦闘班は10年生存率25%といわれ、生き残っている現メンバーたちも、特殊な事情を抱えた問題児だらけだった。
ルール無用に襲いくる怪異に命からがら立ち向かううち、同僚たちとの間にも不思議な絆が芽生えるが、依然として怪異の被害者は指数関数的に増えるばかり。
果たしてネズミたち探偵社の面々は、怪異急増の原因を突き止められるのか――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kanonlicht
88
トイレの花子さんからくねくね、マッハババア、きさらぎ駅まで。人を襲う怪異や都市伝説を駆除して回る業者に期せずして就職することになった主人公と、彼を取り巻く心強い同僚の物語。怪異への対抗手段は打撃、斬撃、銃撃と、まさに呪術抜きの呪術廻戦。仲間はどいつもこいつもキャラが立っていて（こんな仕事をしているぐらいだから当然まともとは言い難いけど）読み進めるうちにどんどん好きになっていく。読み終わるのがもったいなかった。続編を切に願う！2023/11/21
みかん🍊
83
タイトルから推理小説かと思うが、推理はあまりなくアクションホラー的、都市伝説が現実化して人間を殺す、そんな怪異を徹底的に駆除する会社へ一人の大学生が入社する、似鳥さんの作品ってこんなだったっけ動物が出てくる推理でありながらほっこり系じゃなかったっけ、人は死ぬし怪異の駆除があらゆる戦闘道具を使い半端なくスプラッターでグロく気持ち悪い、最後まで読むのがしんどかった、疲れた。2024/04/04
NADIA
83
「汚い月が出ていた。」なんとも文学的な書き出し(笑) 汚い月を見てしまった19歳の男子大学生である主人公が、都市伝説として語られる怪異たちと闘う集団「唐木田探偵社」の一員として大活躍する物語である。我が身を危険にさらしながら人々のために闘う日陰の存在のヒーローたちはとんでもない変態揃いで、どいつもこいつもキャラが立ちすぎたことで見分けが困難になるほど。ハードなシーンも安定の似鳥節で軽快に進む。ラスボスとの決戦は胸アツな展開も用意されており、何より一番の楽しみのあとがきで満足度が高い読後感。2024/01/28
雅
82
探偵社とは言ってもミステリーではなく、少しホラーが入ったアクション作品でした。いつもの似鳥作品とは違いましたが、コレはこれで面白かった2024/01/13
ままこ
82
タイトルは探偵社がつくけど、ミステリーではない。聞いたことある都市伝説が実際に襲ってくる。それもパワーアップして。特殊な事情を抱える曲者だらけの戦闘班が、怪異をとことん物理的にぶっ壊す。好きなあのシリーズの怪現象もあっておおっ！となった。Uターンババアはシュール。スピーディで迫力ある展開。漫画やアニメ化向きのアクションホラー。2023/12/22
