内容説明
日本にいま必要なのは「訂正する力」です。保守とリベラルの対話にも、成熟した国のあり方や老いを肯定するためにも、さらにはビジネスにおける組織論、日本の思想や歴史理解にも、あらゆる局面で「訂正」は大きな「力」になります。人が生きることにとって必要な哲学を実践的に示した決定版です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
129
いつからだろうか「○○する力」という言葉や、一方的に叩き排除しようとする風潮が強くなったのは・・と考える。短絡的でかつ短期的なものの考え方ではないかと思っている。物事は簡単に白黒つけられるものではないし、二項対立でよいとは思っていない。考え方や判断は、変わりうるものだと思うし、自分自身もこれまでも変わってきたと思う。お互いに、相手を尊重しようとする姿勢から始めること、また、そこからしか先に進まないと思う。そんなことを考える背中を押してもらえる1冊。考え続けることだと思う。2024/03/11
ちくわ
124
【♪】読み終えて一言…こりゃ面白い! 今の日本を覆う『謝ったら負け』『論破されたら負け』みたいな窮屈な空気の存在が丁寧に言語化され、冒頭から脳内に沁み込んだ。確かに『変わらない』や『ブレない』なる表現には一貫性が感じられて格好良い。だが、その裏にある『変化を頑なに拒否する意固地さ』や『継続年数に異常な価値を置く一元論的な危うさ』などのリスクは理解しておかなきゃね! 正直、自分は哲学者を随分ナメていた。テレビに出ている怪しい評論家センセーと同じでは!?と訝しんでいたが、一流の哲学者って凄いんだなとしみじみ。2025/12/26
trazom
119
「本書は語り下ろしです」とある(聞き手と構成は辻田真佐憲さん)。著者の意図が理解できないのは、それが原因だろうか。何度も繰り返される「訂正する力」というものが分からない。反例として示される「西欧に較べ、日本は訂正する力に欠けている」「理系の世界には現在の理論しかない。過去の理論は必要ない」「リベラル派は独自の歴史観に乏しい」などの決めつけに付いてゆけない。訂正の極みが「歴史修正主義」ではないかと危惧するが、それは「修正」だから違うと言う。やっぱり分からない。きちんと読み切れない自分の不明を恥じるほかない。2024/01/19
KAZOO
115
このような分野の本というのはどちらかと教訓的なにおいを含んだ話になりがちなのですがそのようなことはなくその通りとうなずきながら気持ちよく読ませてもらいました。内容的にはかなり重要なことを言っていて確かに今の日本には必要なことではないかと思われます。「はじめに」の個所で書かれている「訂正する力は、「リセットする」ことと「ぶれない」ことのあいだでバランスをとる力」ことがすべてだと思いました。私は個人的にはさらに「あやまる力」も重要だと思っています。2025/10/31
Tenouji
102
もう日本企業は大きく変わるのは無理だし、ある意味、既存のルールという構築物があるので、再解釈という手法が使えるのでは、と考えていたので、非常に合点がいく内容だった。2023/11/21
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