朝日新書<br> 訂正する力

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朝日新書
訂正する力

  • 著者名:東浩紀【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 朝日新聞出版(2023/10発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784022952387

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内容説明

日本にいま必要なのは「訂正する力」です。保守とリベラルの対話にも、成熟した国のあり方や老いを肯定するためにも、さらにはビジネスにおける組織論、日本の思想や歴史理解にも、あらゆる局面で「訂正」は大きな「力」になります。人が生きることにとって必要な哲学を実践的に示した決定版です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

112
「本書は語り下ろしです」とある(聞き手と構成は辻田真佐憲さん)。著者の意図が理解できないのは、それが原因だろうか。何度も繰り返される「訂正する力」というものが分からない。反例として示される「西欧に較べ、日本は訂正する力に欠けている」「理系の世界には現在の理論しかない。過去の理論は必要ない」「リベラル派は独自の歴史観に乏しい」などの決めつけに付いてゆけない。訂正の極みが「歴史修正主義」ではないかと危惧するが、それは「修正」だから違うと言う。やっぱり分からない。きちんと読み切れない自分の不明を恥じるほかない。2024/01/19

けんとまん1007

102
いつからだろうか「○○する力」という言葉や、一方的に叩き排除しようとする風潮が強くなったのは・・と考える。短絡的でかつ短期的なものの考え方ではないかと思っている。物事は簡単に白黒つけられるものではないし、二項対立でよいとは思っていない。考え方や判断は、変わりうるものだと思うし、自分自身もこれまでも変わってきたと思う。お互いに、相手を尊重しようとする姿勢から始めること、また、そこからしか先に進まないと思う。そんなことを考える背中を押してもらえる1冊。考え続けることだと思う。2024/03/11

tamami

99
著者は、日本にいま必要なのは「訂正する力」であり、それは、ひとが固有の「生」を肯定的に生きるために必要な力でもあるという。以下、「訂正」するということに関する古今の事例を引きながら、殊に現代日本の「訂正できない」風土や人士について、その可能性を探っていく。「老いることは訂正すること」「人間は訂正の能力を発達させたため意識をもつようになった」「人文学者が「訂正の経験」を売る」「日本独自の多様性とは」「平和主義の「訂正」をすべき」、等々蠱惑的なフレーズが飛び交う。限りある己の生における「訂正」の意味を考える。2023/12/09

Tenouji

92
もう日本企業は大きく変わるのは無理だし、ある意味、既存のルールという構築物があるので、再解釈という手法が使えるのでは、と考えていたので、非常に合点がいく内容だった。2023/11/21

ネギっ子gen

77
【「訂正する力」とは、物事を前に進めるために現在と過去を繋ぎ直す力。持続する力、聞く力、記憶する力である】そして分断とAIの時代にこそ、人が固有の「生」を肯定的に生きるための力になる。哲学の魅力を支える「時事」「理論」「実存」の三つの視点から、現代日本で「訂正」することの意味を問う。「はじめに」で、<もう日本はだめなのでしょうか。ぼくはそうは思いません。ただ、そこで必要になるのは、トップダウンによる派手な改革ではなく、一人ひとりがそれぞれの現場で現状を少しずつ変えていくような地道な努力だと思います>と。⇒2024/03/14

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