内容説明
宗教学、死生学、グリーフケアの第一人者が、古代から現代までの宗教の教え、文学、民俗学をもとに、ふるさと、無常、孤独、慰霊・追悼、桜、浮き世に焦点を当てて論じる画期的評論。「あなた自身の死生観」の手助けのための最良の一作。
感想・レビュー
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tamami
48
著者は、「あなた自身の死生観」を省み、育てていくために、「魂のふるさと」「無常」「桜」「うき世」等の言葉をキーワードに、万葉集から現代に至る文芸作品、また生活文化の中から現代人の心に響くもの、自身の死生観を育てていく材料になるものを拾い上げていきたいと記す。…少しへそ曲がりな感想。本書は知識としての「死生観」の勉強にはなるかも知れないが、今を生きている我々には必ずしも繋がらないような気がするのだ。そういう点からは、近代以前にあって自分の弱さを自覚し、俳句という形でさらけ出した小林一茶に大いに共感を覚える。2023/11/27