内容説明
周到な準備と計画で強盗殺人を遂行する男──。府警捜査一課の舘野と箕面北署のベテラン刑事・玉川が最初の事件を追うなか、手口の異なる新たな強盗殺人が起こる。さらに新興宗教の宗務総長が殺害され……。凶悪な知能犯による完全犯罪を突き崩すことができるのか? 新次元の警察小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
鉄之助
314
警察モノの名手!さすが黒川博行、テンポよく570ページも一気に読めた。警察の裏をかきながら、犯人の”悪逆”な連続殺人。被害者も”悪逆”ながら、なぜ犯行に至ったのか? 犯人の心情が今一つ、腑に落ちなかった。2025/10/20
starbro
284
黒川 博行は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。旬の犯罪&悪い奴らテンコ盛りの浪花刑事小説、過払い金マフィア&マルチの親玉&カルトの宗務総長等、社会に巣食う悪党が次々と殺害されるのは痛快でした(笑) 600頁弱も一気読みです。 https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=244202024/01/17
パトラッシュ
245
髙村薫の警察小説から政治や公安や狂気の要素を抜き、代わりに欲望と妄執と意地を加えて舞台を警視庁から大阪府警に移すと黒川博行の捕物帳になる。いずれも描かれるのは一課の刑事の地道な捜査だが、妨害を加えてくる背後勢力がおらず関西弁が飛び交うと市井物を読んでいる気分になってしまう。例えば『マークスの山』と比較すると犯人の背負った過去や刑事たちの尖り具合は正反対だが、犯行や捜査の有様だけでなく両者の私生活が描かれる点など話の展開が実に似ているのだ。どちらがいいかは好み次第だが、黒川が暑い夏場なら髙村は厳冬の極北か。2024/02/19
hiace9000
162
バディもの&クライムサスペンスにここまで読み手を没入させ、夢中に読ませ切る黒川筆には、もう脱帽するしかない。バディは大阪府警、箕面署ベテラン部屋長の玉川と本店捜一の舘野。キレ者の両者ながらクスリとさせるお馴染み関西弁の掛け合いとコンビの妙間がいい。一方、周到な準備と鉄壁の計画で次々と社会悪に鉄槌を下し、毒を持って毒を征す犯人の真っ黒に歪んだ正義には、犯罪者とは言え、現代の「必殺仕事人」的羨望感すら。情報屋、道具屋を絡めた最新の犯罪手口と、犯罪捜査描写のアプデを怠らぬ、579頁の黒川劇場、いやぁ面白かった!2024/01/20
hirokun
139
★4 警察小説の本道を行く私の大変好きなタイプの作品。600ページになろうかという長編でありながら、息つかせることもなく一気読みさせるリーダビリティはさすが。久しぶりに十分楽しめる警察小説でした。被害者はすべて極悪非道の輩で、必殺仕置き人のように強奪を繰り返す犯人は、ある意味読んでいて爽快。深いテーマがあるわけでもないように感じたが、警察小説の面白さを堪能させてくれた。読み始めるとなかなか途中で中断することが出来ませんから、夜の時間に読み始めた人は寝不足に陥りますよ!!ご用心!!2023/11/17




