内容説明
周到な準備と計画で強盗殺人を遂行する男──。府警捜査一課の舘野と箕面北署のベテラン刑事・玉川が最初の事件を追うなか、手口の異なる新たな強盗殺人が起こる。さらに新興宗教の宗務総長が殺害され……。凶悪な知能犯による完全犯罪を突き崩すことができるのか? 新次元の警察小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
281
黒川 博行は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。旬の犯罪&悪い奴らテンコ盛りの浪花刑事小説、過払い金マフィア&マルチの親玉&カルトの宗務総長等、社会に巣食う悪党が次々と殺害されるのは痛快でした(笑) 600頁弱も一気読みです。 https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=244202024/01/17
鉄之助
272
警察モノの名手!さすが黒川博行、テンポよく570ページも一気に読めた。警察の裏をかきながら、犯人の”悪逆”な連続殺人。被害者も”悪逆”ながら、なぜ犯行に至ったのか? 犯人の心情が今一つ、腑に落ちなかった。2023/11/16
パトラッシュ
241
髙村薫の警察小説から政治や公安や狂気の要素を抜き、代わりに欲望と妄執と意地を加えて舞台を警視庁から大阪府警に移すと黒川博行の捕物帳になる。いずれも描かれるのは一課の刑事の地道な捜査だが、妨害を加えてくる背後勢力がおらず関西弁が飛び交うと市井物を読んでいる気分になってしまう。例えば『マークスの山』と比較すると犯人の背負った過去や刑事たちの尖り具合は正反対だが、犯行や捜査の有様だけでなく両者の私生活が描かれる点など話の展開が実に似ているのだ。どちらがいいかは好み次第だが、黒川が暑い夏場なら髙村は厳冬の極北か。2024/02/19
hiace9000
162
バディもの&クライムサスペンスにここまで読み手を没入させ、夢中に読ませ切る黒川筆には、もう脱帽するしかない。バディは大阪府警、箕面署ベテラン部屋長の玉川と本店捜一の舘野。キレ者の両者ながらクスリとさせるお馴染み関西弁の掛け合いとコンビの妙間がいい。一方、周到な準備と鉄壁の計画で次々と社会悪に鉄槌を下し、毒を持って毒を征す犯人の真っ黒に歪んだ正義には、犯罪者とは言え、現代の「必殺仕事人」的羨望感すら。情報屋、道具屋を絡めた最新の犯罪手口と、犯罪捜査描写のアプデを怠らぬ、579頁の黒川劇場、いやぁ面白かった!2024/01/20
しんたろー
130
黒川さん2作目。探偵業を掲げながら強盗殺人を繰り返す・箱崎、事件を捜査する所轄刑事・玉川&捜査一課刑事・館野のコンビ、両者の視点で展開するサスペンス。警察捜査の裏をかく箱崎と、粘り強く地道な捜査を続けるコンビの攻防がスリリング。特にコンビの会話が面白く、程良く緩急が付いているので500ページ超えでも飽きる事無く読めた。惜しいのは箱崎の犯行動機や心情が殆ど描写されないので、ダークヒーローとしての魅力を感じなかったこと。裏社会の現状や現在の捜査方法を知れて興味深かったが、正直なところ奥行きが足りないと思った。2024/06/13
-
- 電子書籍
- 魔法科高校の優等生 【タテスク】 Ch…
-
- 電子書籍
- 愛蜜~たにぐち千賀作品集 2 GRAY…
-
- 電子書籍
- あすの僕ら【単話版】(13)
-
- 電子書籍
- 抗菌薬ドリル 実践編 - 臨床現場で必…
-
- 和書
- ハイパーカード活用ブック