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内容説明
ヤンは、有名な画家のアトリエで見習いとして働く小さな少年。将来、立派な絵描きになりたいという夢をもっています。アトリエの1日の仕事が終わったあともひとり残って、画家の先生や年上の見習いたちの技術や仕事を覚える努力をしていました。 そんなある日、アトリエに伯爵夫妻が訪れて、絵の注文をします。伯爵夫人のドレスを「最も美しい青色」で描いてほしいと。中世と思われる当時、青色は大変貴重な顔料で簡単には手に入らなかったため、画家の先生は頭を抱えてしまいました。 現在「プルシャンブルー」と呼ばれている青色の発見の史実と、それが生まれる化学反応、少年の成長という様々なテーマが作品に織り込まれています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
168
有名な画家のアトリエで立派な絵描きになりたいと日夜がんばっている見習い少年アンが災い転じて福と為す絵本です。人生は何がきっかけで良い方向に進むか判りませんので最初から諦めて投げ出さずにとにかくひたすら粘り強く取り組むことが大切で継続は力なりですよ。この物語のヤン少年のように高価な青の顔料を偶然によって発見できたりするのですから絶対にブルー(憂鬱)になったりせずに自分なりに頑張りましょうね。きっといつかはあなたにも素敵な幸運が訪れるでしょうと勇気をもらえて励ましてくれる絵本ですよ。 #NetGalleyJP2025/01/29
ケ・セラ・セラ
22
有名な絵描きの先生のもとで見習い中の小さなヤン。早く一人前の見習いになるために、先生や年上の見習いたちの仕事をしっかり見ていたヤン。当時、とても貴重だった青の絵の具。いろいろな材料から色は生まれる。それはある時偶然から誕生することもある。それがこの青。本当にあったお話。2025/08/18
ヒラP@ehon.gohon
20
現在様々に使われている色を作り出すための苦労を改めて感じました。 偶然とはいえ、いろんな素材を掛け合わあせて、手軽で美しい青色が生まれたときは、絵本のように感動だったのでしょう。表表紙裏、裏表紙裏に様々な青や赤が表示されています。 青といっても一色ではないのですね。2024/10/17
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
19
失敗は成功の母、もしくはセレンディピティがテーマであると無理やりまとめるのはダサいのだ。師匠と先輩がやることをひたすら真似ていた見習いのヤンは、師匠が求めてやまない青色を偶然に作ってしまう。しかしその偶然はヤンがどんな仕事も丁寧にやっていた結果。お話の話のもとになった「アルノルフィーニ夫妻像」を検索して見たけど、本当に美しい青。目指すものに近づくことをさぼらなければ、神様はご褒美をくれると思えるお話。美術館で本物を見ることの価値がまた高まりました。2024/01/25
anne@灯れ松明の火
19
新着棚で。小さなヤンは、絵描き見習いの一番下っ端。でも、絵に対する思いは人一倍で、先生、先輩たちの仕事をよく見ている。こっそり持ち帰った絵の具(ここはいいのかなとドキドキしたが(苦笑))で、家で真似をして描き続けていた。ある時、先輩たちが外の仕事に行くことになり、助手はヤンひとりに……。美しい青、プルシャンブルーは、意外なところから生まれたんだね! かわいい絵だなと思ったら、「あきの おわりの てんこうせい」の作家さん♪ 訳も、同じの はしづめちよこさん。2023/11/04