あおを はっけんした ちいさな ヤン - みならい えかきの おはなし

個数:1
紙書籍版価格
¥1,870
  • 電子書籍

あおを はっけんした ちいさな ヤン - みならい えかきの おはなし

  • ISBN:9784909809506

ファイル: /

内容説明

ヤンは、有名な画家のアトリエで見習いとして働く小さな少年。将来、立派な絵描きになりたいという夢をもっています。アトリエの1日の仕事が終わったあともひとり残って、画家の先生や年上の見習いたちの技術や仕事を覚える努力をしていました。 そんなある日、アトリエに伯爵夫妻が訪れて、絵の注文をします。伯爵夫人のドレスを「最も美しい青色」で描いてほしいと。中世と思われる当時、青色は大変貴重な顔料で簡単には手に入らなかったため、画家の先生は頭を抱えてしまいました。 現在「プルシャンブルー」と呼ばれている青色の発見の史実と、それが生まれる化学反応、少年の成長という様々なテーマが作品に織り込まれています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン

16
失敗は成功の母、もしくはセレンディピティがテーマであると無理やりまとめるのはダサいのだ。師匠と先輩がやることをひたすら真似ていた見習いのヤンは、師匠が求めてやまない青色を偶然に作ってしまう。しかしその偶然はヤンがどんな仕事も丁寧にやっていた結果。お話の話のもとになった「アルノルフィーニ夫妻像」を検索して見たけど、本当に美しい青。目指すものに近づくことをさぼらなければ、神様はご褒美をくれると思えるお話。美術館で本物を見ることの価値がまた高まりました。2024/01/25

anne@灯れ松明の火

14
新着棚で。小さなヤンは、絵描き見習いの一番下っ端。でも、絵に対する思いは人一倍で、先生、先輩たちの仕事をよく見ている。こっそり持ち帰った絵の具(ここはいいのかなとドキドキしたが(苦笑))で、家で真似をして描き続けていた。ある時、先輩たちが外の仕事に行くことになり、助手はヤンひとりに……。美しい青、プルシャンブルーは、意外なところから生まれたんだね! かわいい絵だなと思ったら、「あきの おわりの てんこうせい」の作家さん♪ 訳も、同じの はしづめちよこさん。2023/11/04

おはなし会 芽ぶっく 

11
日本では葛飾北斎や歌川広重も使ったという「プルシャンブル―」は1704年ヨーロッパで偶然作られたそうです。主人公をヤンという少年にした史実をもとにした創作絵本ですが、幼い頃から仕事をしていたヤンの成長と仕事に対する真剣さが伝わってきます。第50回 読書感想文コンクール北海道指定図書(低学年)2023/11/04

mntmt

8
とても興味深い。2023/11/18

遠い日

7
絵描き見習いの下っ端の小さなヤン。兄弟子たちや先生のすることを、自分の仕事をこなしながら見て覚える日々。色を作り出すのも一苦労の時代だ。先生が伯爵から受けた注文で必要な「青」の色材料を探しに、兄弟子たちが皆出払った期間、ヤンひとりが助手です。そして、「プルシャンブルー」を偶然作り出せたハプニング。自然界からではなく人工的に青を作ることができるということを発見したのです。あとがきまで興味深いお話でした。2023/11/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21393829
  • ご注意事項