集英社文庫<br> 星月夜

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集英社文庫
星月夜

  • 著者名:李琴峰【著】
  • 価格 ¥506(本体¥460)
  • 集英社(2023/10発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087445589

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内容説明

日本語教師として東京の大学で働く台湾人の柳凝月(りゅうぎょうげつ)と、新疆ウイグル自治区出身の留学生・玉麗吐孜(ユルトゥズ)。恋人同士の彼女たちだが、柳がともに日本で暮らす未来を思い描く一方で、玉麗吐孜の心は揺れ動いていた。家族、政治、セクシュアリティー。共通の言語を持ち、幾夜も語り合ったはずなのに、柳は彼女が背負うものの重さを知らずにいたことに気がつき……。「ここでなら、自由になれると思った」――新日本語文学の旗手が描く、異国の地で出会った二人の女性の静かな祈りの物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fwhd8325

60
冒頭、外国人向けの日本語の問題から始まります。これがとても巧いと思いました。台湾と新疆出身の女性留学生の物語。様々な角度から物語は紡がれます。静かに物語は進むのですが、在留カードを忘れてしまったことで起こる事件から、物語は大きなうねりを作ります。もちろん、そこから加速をあげて進む物語は深く考えさせられるものでした。民族はそれぞれの宗教や習慣など強いアイデンティティーを持つものです。だから一つになることはできないけれど、尊重することはできるはずなのだと思いたいのです。2024/03/06

とんとん

4
2人の関係がどうなるのかというメインのストーリーもさることながら、日本語を教える側・学ぶ側の脳内と視点がこんなに「ちゃんと」言語化された小説もないのではないか。動詞の意志・無意志が文法に大きくかかわっていることなど、「ああ!そう、そうなんだよ!」の連続だった。〇〇さんにしか書けない〇〇、とよく言うけど、これは李さんにしか書けない作品だ。2023/09/09

素敵帽子ちゃん。

1
日本語教師として東京の大学で働く台湾人の柳凝月と、新疆ウイグル自治区出身の留学生玉麗吐孜。家族、恋愛、政治、理解するって正解がないし、本当に難しい。自分は玉麗吐孜みたいに背負うものはないものの、自由とは何か、自由になるとはどういうことかについて考えた。2025/02/16

faqa

1
著者がレズなので基本的にレズ恋愛の本です。他に三角関係など女社会でよくあるドロドロした要素を描写していて、俺みたいな男が読んでも基本的には退屈なジャンルですが、俺は台湾に住んでいたから著者の日本での外国人としての気持ちは良く分かります。主人公がコンビニで働いていたら日本人客のおっさんからお前は外国人だというだけの理由で罵声を浴びせられた描写は本人の経験か知人の経験か知らないけど実際に日常的に起きてる事で、俺も在日外国人知人からたまに愚痴られます。日本人はそういう話をされると自分が咎められた気になって2024/05/27

kkt

0
言葉の話だ2024/04/02

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