盧溝橋事件から日中戦争へ

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盧溝橋事件から日中戦争へ

  • 著者名:岩谷將【著】
  • 価格 ¥5,280(本体¥4,800)
  • 東京大学出版会(2023/10発売)
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  • ISBN:9784130203142

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内容説明

なぜ局地紛争は全面戦争となったのか
8年にも及ぶ異例の長期戦となった日中戦争、その端緒となった盧溝橋事件、上海、南京での戦いまでを、中国側、日本側の史料をもとに、両国軍の動向、両政府の動静、第三国の動向などを渉猟し、あの戦争の本質に迫る。


【主要目次】
はじめに
1.盧溝橋事件「前史」
2.盧溝橋事件および「事変」の拡大過程
3.第二次上海事変
4.トラウトマン工作

第1章 北平
1.7月7日の発砲事件
2.北平における交渉
3.第29軍の動向
4.善後交渉
5.北平における継続交渉
6.日本側の反応
7.中国側の反応
8.新司令官の着任
9.陸軍中央部の新方針
10.皜介石の反応
11.引き続く衝突
12.南京における交渉
13.天津における交渉
14.帰平善後における宋哲元の動向
15.北平における事態の推移
16.熊斌の入平と冀察側態度の変化
17.現地日本側対応
18.廊坊事件
19.広安門事件
20.冀察側動向
21.華北総攻撃

第2章 上海
1.諸外国による調停の試み
2.中国による調停の試み
3.皜介石による応戦の決意
4.皜介石と各国大使との会談
5.中ソ交渉
6.日本側の上海における和平への努力
7.上海における中国の抗戦準備
8.上海における外交交渉
9.南京における外交交渉
10. 皜介石による各国大使の招請
11.皜介石の速戦即決論
12.上海戦の誤算
13.上海から南京へ

第3章 南京
1.上海戦と第三国調停
2.九カ国会議
3.ドイツ調停案の再検討
4.英米の動向
5.ソ連の動向
6.南京陥落と日本側の対応
7.パナイ号事件と中国側の対応
8.トラウトマンの再調停
9.アメリカ仲介への期待
10.中国側回答案
11.日本側の内紛と近衛声明の発出

おわりに
1.北平
2.上海
3.南京

あとがき
主要人名一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

MUNEKAZ

12
北京郊外で起きた小競り合いがなぜ全面戦争へと至ったのか。日中双方の史料を紐解きながら、北平→上海→南京と局地戦が泥沼の持久戦へと入り込む様子を描いている。とにかく日中共に最前線では相互不信が際立っており、万が一に備えて軍を増強したことによって万が一を呼び込んでしまうという悪循環が続く。また中国側も出先の軍隊を統御できておらず、蒋介石も第三国の介入への期待もあって、戦闘を長引かせ和平へのタイミングを逸してしまう。お互いに予期しないが、同時に必然的にそうなったとも言える戦争のエスカレーションがよくわかる。2025/05/28

masabi

10
【概要】盧溝橋事件から国民政府を対手とせず声明による和平交渉の打ち切りまで、関係者の動きをつぶさに見る。【感想】盧溝橋事件そのものは従来の小競合いと変わらない小規模なものだったが、沈静化するたびに再度事件が起きてはエスカレートしていき、相互不信が高まった。日中双方とも短期の局地戦に留まると予想していたものの全面戦争に突入する。意外だったのは蒋介石も速戦即決からの第三国の調停による和平を期待していた点で、長期持久戦はそれ以外の選択肢が失われた結果だという。戦略が政略に引きずられるのは日中ともに同じだった。2024/06/21

takao

1
ふむ2024/09/17

teitowoaruku

0
長期戦になれば不利と分かっていながら、なぜ泥沼の日中戦争に入り込んでいったかがよく分かった。最初強硬で、戦線を拡大していった軍部が、宣伝と戦勝に煽られた世論を受けた政府に引きずられて勝利の見込みが少ない戦争に引きずり込まれていくという奇妙な流れを理解することができた。2025/11/23

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