講談社文庫<br> ブラックガード

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講談社文庫
ブラックガード

  • 著者名:木内一裕【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 講談社(2023/10発売)
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  • ISBN:9784065334744

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内容説明

きっかけは、謎の資産家からの依頼だった。
2億円の価値ある商品。
購入の条件はただ一つ。
最も危険な探偵を雇うこと。

小学三年生の娘と二人暮らしの私立探偵・矢能。久しぶりの仕事は「2億円の商品取引」の交渉人。
だが、なぜ彼が選ばれたのかは明かされなかった。
そして、取引現場で目的不明の殺人が起きる。

立て続けに起きる誘拐と殺人。
次々に現れる新たな依頼人と行方不明者。
シリーズ史上、最も難解な事件の幕が上がる。

元ヤクザの探偵×掟破りのミステリー
「なにが起こっているんです?」「俺にもわからん」
「矢能シリーズ」第5作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナルピーチ

122
誘拐、殺人、失踪…。相変わらず矢納に舞い込む依頼はトラブルだらけ。そんなシリーズ第5弾も文句なしの面白さ!謎の富豪からの突然の依頼。それはある“商品取引”の交渉人。渋々ながらも受ける事になった依頼を切っ掛けに次から次へと新たな火種が降り掛かる…。今回も物語のメリハリが際立つ構成が凄く良かった。話の本編では血なまぐさい描写も多く、表の矢納の顔が色濃くでてるのに、栞の前での態度の変化にはこっちがニヤついてしまう。特にイタリアンなお店でのお食事シーンは最高でした!引き続き、この親子関係の展開も要チェックです!2024/03/02

10$の恋

42
いつもながら矢能探偵社に舞い込む依頼は危険なものしかない。「ある人物を二億円で買い取りたい。仲介してくれ」ときた。仕事を受けてスムーズに任務終了した…はずがズドン!理解不能の事態に矢能は、その真相を突き止めるため自主的に動く。仁義なき裏切り、欲が生み出した悪事。痺れる修羅場が堪らない。矢能の判断と行動の切れ味がハンパなく爽快だ。娘の栞ちゃんが相変わらず健気で健やかで、荒野に咲く1輪の花のように思えたよ。血生臭い展開に隠された夫婦愛と禁断の愛、そしてラストに温もりをも与えてくれるところが矢能ならではだな。2023/11/12

ヤジマ

36
主観点 8.7/10 矢能シリーズ第五弾。私利私欲にまみれた誘拐、脅迫、襲撃に元ヤクザの探偵として立ち向かう矢能。この矢能が、頭の中で今野さんの隠蔽捜査シリーズの竜崎と被る。二人ともエンケンで脳内再生されているからだろうか。元ヤクザと警察。対極にいるはずなのに、と考えたところで「家族に見せる顔」ということに気づく。矢能における栞。竜崎における冴子。彼女たちが最高のスパイスになっている。そして本書では数々の木内作品に登場してきたサトウが満を持して登場する。ある時は警察。ある時は運び屋。今回は?乞うご期待。2023/11/27

ゆん

26
「2億円の商品取引」の交渉人に指名された最も危険な探偵矢能。 何故、彼が選ばれたのか。 スムーズに終わると思われた取引きが思わぬ展開に――!「なにが起こっているんです?」 「俺にもわからん」 シリーズ物ですけど、シリーズ屈指の難解な事件と木内作品らしい疾走感溢れる物語の展開に目が話せなかった! 2023/11/25

NAOAMI

16
ある人物を買取る取引に同行せよとの依頼に渋々従う矢能。2億で買われた人物は取引成立直後に射殺というぶっ飛んだ幕開け。プロの手で始末されたはずの遺体は安易に発見され、さらなる強請りか矢能周辺にきな臭さが充満。そこを彼独特の嗅覚とクソ度胸で打開していく。銃口向けられようが冷静な分析をぶつけ相手と対等に渡り合うカッコよさ。時代遅れかもしれんが理屈に適ったセリフ回しが格好つけに留まらず頭もキレキレと感動。解決推理への思考に少し置いてけぼり感あったが犯人側の回想頁で納得。上手い読ませ方で、後半、怒涛の展開力は凄い。2023/10/24

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