内容説明
昭和の名人、六代目三遊亭圓生。名実ともに絶頂期にあった名人は己の芸を『三遊亭圓生人情噺集成』『圓生百席』として後世に残した。このレコードをプロデュースしたのが若き日の著者である。はじめての訪問、録音室の内外での濃密なやりとり、突然の別れれ……。愛惜をこめて描かれる“稀代の芸の鬼”の情熱と素顔。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
緋莢
13
<圓生さんのレコード。それも、すでに圓生さんがいくつかのレコード会社から何枚か出している、ごくふつうの 〝落語”のレコードではなく、三遊亭圓朝作の長編人情噺を、ある程度体系的に録音して残そう、というものだった> そんなレコーディングプランを携え、著者が六代目三遊亭圓生宅を初めて訪れたのは昭和48年。「三遊亭圓生 人情噺集成」は、高価だったにも関わらず、売り上げと評判が共によく、それが「圓生百席」へと繋がっていき…(続く2024/11/18
tkm66
1
以前に著者と劇場楽屋廊下を何度かお供した経験がある。・・今更ながら我が身の物知らず・不明を深く恥じる。2024/12/20
kaz
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さすが京須さんという印象。圓生の人柄もよく伝わってくる。図書館の内容紹介は『昭和の名人、六代目三遊亭圓生の至芸を集大成したレコードを制作し、世に問うた若き日の著者が、最初の訪問から永訣までの7年にわたる濃密な日々の中で受け止めたものとは。“稀代の芸の鬼”の姿を、敬愛に満ちた筆致で描く』。 2025/10/14
よかちょろ
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三遊亭圓生『人情噺集成』『圓生百席』を企画しプロデュースした京須偕充氏による録音時の記録。読み応えがありました。文楽も志ん生もスタジオ録音物はイマイチな感じだったのに、圓生師のこのシリーズの素晴らしさには舌を巻いたものです。圓生師は客を前にして演ずる高座とスタジオでの録音を全く別の物と捉えて、一から作り上げていっていたんですね。そりゃ私程度の素人が聴きゃあ「完璧」って言葉しか出て来ませんわな。そして良い物をつくるためなら当時30歳台だった筆者の録音時の提案もしっかり考慮する姿にも感動しました。2025/04/15
qbmnk
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「圓生百席」のうち何作か聴いたことがあり、本書にその収録に関する話がありもう一度聴きたくなった。「圓生百席」の完成度の高さは長年精進してきた名人芸に寄るところが大きいが、編集作業にも本人が全て立ち合い、間や呼吸まで確認していた各々のエピソードには、芸に対する真摯な姿勢が伺われ、凝り性なところがこの至宝を生み出したのだと感動した。最晩年の圓生の描写がとてもリアルなのも嬉しい。「圓生百席」と共に残る本だと思う。まだ聴いていないものも含め、これからも圓生を聴き続けたいと思う。そして寄席の現代の落語も。2024/12/10




