内容説明
大地と蛇の神話、黄泉の国・根の国を備えた世界の構成、魂が死者の肉体から離脱しきるまでのモガリの時間――神話と歴史を読み解き、死をめぐる古代人の経験の構造を探り当てる。解説=大隅和雄
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はにゅ
1
この人の本は当たりが多いことで有名。古代人にとって「死」とはどーいうものであったか?文庫本でこの内容の充実っぷりはお買い得すぎるだろ・・・2006/05/27
こんがら童子
1
直接的に「死」と関連するかは分からなかったが、「三輪山神話の構造ー蛇身の意味を問う」と「諏訪の神のおぼえがきー縄文の影」という章の蛇の話が個人的には興味深かった。蛇に対する現代人の自分が持っていたイメージと古代人のイメージとは異なり、古代では+のイメージの方が強かったとあって、面白かった。また「姥捨山考」も短い章だったが、今後もっと調べたい事柄だと思った。この著者の脱線ぶりが好きだ。2010/01/16
海辻
1
古代人の信仰を主軸に、言語や民俗学・政治などを絡めて丹念に書かれています。大和の三輪神社から宇佐・諏訪へと大祝が送り込まれた事。蛇神信仰に関連して縄文時代から連綿と続いてきている男女一対神の祭祀。神話に織り込まれた古代の欠片。色々と勉強になりました。(図)2009/10/20
ふたば
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めも:古事記の地下世界訪問譚…イザナギ、オホナムヂ(大国主)の根の国訪問、ホヲリ(山幸彦)のわたつみの国訪問/大祓の詞の直喩=ホメーロス風のepic simile2013/07/29