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内容説明
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「死んでるみたいに生きるんだったら、意味がないと思ったんだ」というクマの子始め、動物たちの姿を通して「生きること」を考えさせる9つの物語。不器用で、けなげで、一生懸命生きている動物たちがそっと寄り添ってくれる、心にひとすじの風を通してくれるような作品集。文庫書き下ろしで「たいそう立派なリス」「聞いてくれますか」の2編を新たに収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケ・セラ・セラ
27
「自分より辛い思いをしている人だっているんだから」って、優越感の上に立つ幸せの確認。実は10個あったのに、もともと8個だったように振る舞う姿。それってどうなんだとリスに指摘され、「死ぬのがこわい、じゃあ死んでるみたいに生きていないか」とクマに問われ。彼らに痛いところを射抜かれる。それでも私は当たり前のように生きている。2021/05/26
mntmt
26
文庫で再読。短編集。一編は短いけど、深い。なぜ生きているのか…2017/09/18
来未
22
2023年の一冊目。心あたたまる優しい一冊でした。健気な様子や傲慢な気持ちなど様々な感情をもつ動物たちを主人公として人間の世界にも置き換えられる出来事を通して心の変化や成長がみて取れる内容で自分にもこんな一面あるなぁと考えさせられました。表題作の「クマのあたりまえ」にある「死んだように生きるのは意味がない」というセリフはズシッと心に残った。「朝の花火」アオダイショウの心の変化。「そらの青は」分かり合う心や多様性。「光る地平線」生きる意味。この3作は特に印象に残りました。 子どもたちに読んで欲しい一冊です。2023/01/02
七月せら
22
動物たちがおくる童話のような日常の一コマ。さらっと読めてしまうけれど実はとても深くて、心に響くものが沢山ありました。「アメンボリース」の懐かしい優しさ、「クマのあたりまえ」の生きているあたりまえを考えることが特にお気に入りです。2017/10/10
あゆみ
20
★★★★☆ 優しい語り口調とちょっぴり切なさが漂う短編集。お気に入りは「たいそう立派なリス」のクルミを独り占めにするか分け与えるか悩む話。表題作の「クマのあたりまえ」の「死ぬのは今でもこわいけど、死んでるみたいに生きるんだったら、意味がないと思ったんだ」というクマの言葉が印象に残る。2018/01/07