内容説明
身近で共感を誘う漢詩を、わかりやすい解説と重厚な朗読で
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■今月のテーマ
中唐の詩人で、平安時代以降、日本人が最も好んだといわれている白居易(772~846)の人生とその折々に創作した詩に焦点を当てる。白居易は、早くから才能に恵まれ官吏になったが、その後左遷され隠遁生活に入る。その中で到達した境地とは何か。その人生を詩と共に見ていく。
■講師:赤井益久
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kenitirokikuti
8
NHKテキストに漢詩があるのを見落としていた。「漢詩をよむ」は土曜日夜に30分間放送。そういや、吉川幸次郎のやつもあったなぁ。裏表紙は日本詩吟学院の広告。吉川せんせは不満だろうけど、漢詩は詩吟として残ってるというのが実情のようだ2024/02/04
圓(まどか)🐦
4
2023年10月から2024年3月までの放送分。日本でも人気の白楽天(772年~846年)とたまに関連ある別の詩人。枕草子でおなじみの「香炉峰の雪」の元ネタもきちんと収録されています。枕草子の時代は当然印刷技術もなくひたすら書写、紙もまた高価、そんな時代での教養とされる、当時の苦労も忍ばれると白楽天本人とは直接は関係のない日本の王朝文学を思いながら読んでました。作風は改めて読むと指摘の通り平易で最初の一歩として入りやすいのかもです。ラジオ番組の放送が終わっても手元に残しておきたいテキストです。2024/03/30
人生惟有読書好
1
本書はNHKカルチャーラジオの放送テキストです。2023年の10月から毎週放送とともに読み進めてきました。今までにない白居易だけの詩を歳月に合わせて年代別に読んで気付いたことは、漢詩とは詩人の人生そのものであるということです。若いときには若い詩、年老いたときには年老いた詩があるわけです。これからは漢詩をよむときには断片的に詩を読むだけでなく、その詩を作ったときの詩人の年齢や役職、時代背景などもよく踏まえる必要があると思いました。この放送を6年間聴き続けて、ようやくそのことに思い至ることができました。2024/04/07