NHKブックス<br> シィエスのフランス革命 「過激中道派」の誕生

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NHKブックス
シィエスのフランス革命 「過激中道派」の誕生

  • 著者名:山崎耕一
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • NHK出版(2023/09発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784140912812

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内容説明

まったく新しい革命史

パンフレット『第三身分とは何か』で革命を引き起こし、ナポレオンを引き込んで革命に終止符を打つまで一貫して革命の表舞台に立ち続けたE. J=シィエスの視点から激動の10年間を描き、大革命の全体像とその成果をとらえる。

【内容】
序章 フランス革命の論じ方
第1章 アンシアン・レジームとは何か――「特権による自由」と初期シィエスの思想
第2章 1789年=シィエスの年
第3章 慧眼の理論家のつまずき――孤立するシィエス
第4章 革命のモグラ――いかに恐怖政治を乗り切るか 
第5章 立法府より執行府を――95年憲法は何を変えたか
第6章 ナポレオンとの同床異夢
終章 過激中道派の先駆者

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かふ

21
シィエスはもともと僧侶出身なので、保守的思考だと思うのだが、フランス革命でも上手く立ち回り生き抜いてきたので政治的判断は優れていた人なのだろう。『第三身分とは何か』で聖職者、貴族、平民(ブルジョアジー)という階級社会で、聖職者でありながら平民に落とされていた境遇が機を見て生き残る方に付くことが出来たという。最後はナポレオンとも組むようになるのだから、強かに生き抜いた政治家と言ってもいいのかもしれない。それはブルジョアの中でも都市と地方のような対立があり、上からの改革を目指して強者に付いたのだと思う。2023/12/06

ジュンジュン

16
最初誰だか分からなかった。「第三身分とは何か」の著者。あっ、分かった!あれっ、確か”シエイエス”で覚えたような…。現在では原音に近い”シィエス”と表記されているそうな。閑話休題。シィエスからフランス革命10年(1789~99)を見つめる。上記パンフレットで革命に火を点けた彼は、左右からの攻撃に晒された経験から、徐々に自由の擁護よりも秩序の維持を優先しだす。やがて、ナポレオンを呼び込んで叫ぶ。「革命よ、止まれ。革命は終わった」と。2023/11/28

ホウ

3
シィエス=シエイエス、第三身分とは何かの人です。著者が「基本的には『政治家』というより『理論家』だった」と書く彼を狂言回しとして進む本書は、法律や構想といったぶっちゃけドラマ性の少ない部分が中心に語られる。でもフランス革命の主菜に当たる部分ってこれだよね。すっきりと簡潔ながら教科書のような無味無臭ではない文章でしっかり読ませてくる良書でした。2025/05/14

Myrmidon

3
シィエス(アベ・シェイエス)を中心としたフランス革命の通史。恐怖政治よりも、「国民の意思=国家の意思(法)」とすることを重視する「古典的共和政」と、「代表制」を本質とする「近代的共和政」の相克に注目する。前者は国民の本質を「政治的動物」と見るのに対し、後者は「経済的動物」と見るとのこと。なるほど、ではあるが、「通史」的な部分に紙面を取られているためか、上記の執筆意図はイマイチ見えにくいかも。2023/10/18

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