内容説明
何が前例なきことなのか?
過去数十年で最も景気が良い時に政権与党が敗北する。すべての政党がエリートを攻撃する選挙運動を展開し、選挙前よりもエリート主義的な議会が誕生する――。
最近の政治は筋が通らないことばかりだ。いったい何が起きていて、それはなぜ起きているのか。本書は、手垢のつくほど語られてきた民主主義の危機について比較分析から迫る試みだ。
徹底的に歴史とデータを洗う中で、前例なき事態がいくつか見えてくる。
ひとつは、幾多もの戦争や経済危機があったにもかかわらず、過去200年の歴史で30年間にわたって平均所得が減少したことは一度もなかったということだ。これは文明的な規模での変容と言える。
もうひとつは、伝統的な政党制の崩壊であり、弱い政党による激しい党派性だ。
ポピュリストの不満がいくら正当化されるといっても、一時しのぎにすぎない。私たちは依然として他の誰かに支配されなければならず、自分が好まない政策や法律に従わなければならないという避けがたい事実にぶつかる。「何が起こり、何が起こりえないのか」について世界的権威が掘り下げた結論!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山口透析鉄
25
これも市の図書館本で。政治学者による定量的な分析が基本ですが、民主主義が崩壊した事例のうち、チリのアジェンデ政権は米CIA先導のクーデターによるものなので、ワイマール憲法下のドイツとはだいぶ様相が異なりそうです。 選挙による政権交代、やはり重要だろうと思うので、日本は真っ当な民主主義国家かというと、果たしてどうだろうとも思います。 右派ポピュリズムの台頭って古くは1980年代のレーガン・サッチャー・中曽根康弘の路線に遡れそうです。日本の分析は翻者の1人、吉田徹さんの本でも読んでみようとは思います。↓↓↓↓2024/10/15
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