内容説明
デイサービスを我が家の一階に移し、軌道に乗り始めた矢先のコロナ禍。想像以上の困難に直面した約3年、「介護」とはいかなる営みかを現場で問い続けながら見えてきた希望と、新たな「介護民俗学」の形.とは――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ネギっ子gen
64
【関わりの歴史の中に今を書き直してみると、迷惑も、面倒も、すべてがかかわりの歴史の一部として相対化される】介護民俗学を提唱し10年余。現場で介護の在り方を問い続け見えてきた新境地を描く書。「おわりに」で、<高齢者だけでなく、自分も含めたすべての人に、それぞれのかかわりの歴史がある。そのかかわりの歴史を想像すること。そして、今、その誰かとかかわっているこの瞬間もまた、それぞれの歴史の一部であると気づくこと。それが、生産性にのみ価値を置く、この偏った考え方を乗り越える、一つの手がかりになるのではないか>と。⇒2024/03/16
aki
23
民俗学者でもある著者が、自宅の1階でデイサービスを始め、20年〜23年に至る時期の利用者や愛犬のマロン、同居する高齢の母親との日常を綴っている。ちょうどコロナ禍ということで、その当時の心労の深さが読み取れる。定員10人という規模の中、聞き書きということを行ないながら、1人1人と丁寧に向き合い気持ちを汲み取りながら接している様が利用者さんとの信頼関係にも繋がり、何度も折れてしまう心にやる気を灯す。"できなくなることは、失うばかりではない"という言葉にその先の光を見出して前進する姿は逞しい。2026/03/16
メルコ
12
静岡県でデイサービス「すまいるほーむ」を運営する著者のコロナ禍での日々を綴っている。以前の著作「驚きの介護民俗学」において施設の利用者から聞き書きをしていた著者であるが、コロナ禍で他者と密接に関わることができなくなり精神的にも苦しい日々を過ごすことになる。利用者が体調を崩したり亡くなってしまうことへの想いを率直に言葉にしていく。また利用者やその家族そしてスタッフとの関係をひもといていく。介護を必要としている人=社会的に不要な人といった論理に抗って、利用者とどのように接していったらいいのか、真摯に向き合って2024/01/01
ichigomonogatari
10
介護施設「すまいるほーむ」の管理者・生活相談員である著者。コロナ禍での新しいストレスの中で利用者との深刻なトラブルにより著者はこの仕事を辞めようとまで追い詰められる。オリジナルの「介護民俗学」を提唱し、長く利用者から聞き書き続けてわくわくした喜びを得ていたが一時期はそれすらすらできなくなったのだ。しかし否応なしに続く日々の中で、人と人との関わりこそがその人の歴史であり、新たなつながりを育むこのほーむという場所の大切さとそこに関わる喜びに改めて気づいた著者がこの仕事を続けていこうと思うに至る過程が描かれる。2024/06/10
A.Sakurai
7
『驚きの介護民俗学』の続々編.介護の仕事を続けているとはいえ立場が変わってきて,本を出すごとに段々と介護民俗学である聞き書きに関する記載が少なくなり,介護全般の話が多くなる.介護サービス利用者である一人ひとりの個別エピソードを中心に置いているが,そこに顕れる悩みや困難は日本のどこにでも遍く存在する普遍的な課題だ。その突破の試みとして聞き書きから敷衍する考えが綴られている.もっとも,量的に少なくなったが具体的な過去の体験談の聞き書き内容のほうが格段に面白い.2024/02/22
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