内容説明
著者について
近代史研究家。昭和23年生まれ。昭和46年東京大学経済学部卒業後、日本興業銀行にて審査、産業調査、融資、資金業務などに携わる。とくに企業審査、経済・産業調査に詳しく、今も的確な分析力には定評がある。平成13年日本興業銀行を退社し、以後歴史研究に専念、現在は「幕末史を見直す会」代表として、現代政治経済と歴史の融合的な研究や執筆活動などを行っている。著書に、『明治維新の正体』(毎日ワンズ)、『日露戦争と日本人』(かんき出版)、『日本征服を狙ったアメリカのオレンジ計画と大正天皇』(かんき出版)、『アメリカの罠に嵌った太平洋戦争』(自由社)、『陸軍の横暴と闘った西園寺公望の失意』(勉誠出版)、『昭和の宰相近衛文麿の悲劇』(勉誠出版)など。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
22
『坂の上の雲』と司馬遼太郎さんを否定し伊地知少将と乃木大将を評価しています。そんな見方もあるのかなあと思いながら読みました。2025/08/12
九曜紋
11
表面的には、軍事・軍記マニアの知識披瀝の書に見えるかもしれない。しかし著者の真意は司馬遼太郎の「坂の上の雲」によって不当に貶められた乃木希典の名誉回復と日露戦争の実相を明らかにすることにある。「司馬史観」という言葉があるように、司馬は国民作家として祀り挙げられ、それこそが真実であると信じている日本人はきっと多い(ちなみに私は坂の上の雲は未読)。本書によると後の第二次大戦まで続く陸軍と海軍の不和がこの時代に芽生えていたことがわかる。断っておくが本書は決して戦争賛美の書ではなく、むしろ反戦の書と読むべき一冊。2023/12/04
ミナ
6
今のご時世だからロシア擁護本か?と最初思ったけどそうでもなかった。佐幕派だったもので倒幕派嫌いで明治なんてと思っていた私だけどここ近年倒幕派を見直していたのになぁと思った。ヨーロッパ、列強というキラキラしたように見えたものに目がくらみ、自分たちの良さが分からなくなった代償が大きすぎる。城郭建築ひとつとっても日本人の戦いに対する智略はすごいのに新しいものは良いものだ!と思い過ぎたのね。司馬史観の罪深さは他の本でも読んでいてわかっているつもりだったけど、本当に乃木大将に申し訳ない。素晴らしい方なのです。2024/04/28
まっちゃん2
6
司馬遼太郎の「坂の上の雲」の嘘をただし、正しい日露戦史を示す。というテーマの一冊。この本を読まなければ司馬史観に染まるところでした。しかし、もう1,2冊はこの方面の書物を読まないと視点が定まらない。2024/04/06
TI
6
面白く読めた。 しかしどうも作者は乃木将軍や伊地知などを評価しているようで司馬遼太郎が嫌いみたい。 司馬遼太郎の「坂の上の雲」ではこう書いてあったが事実はこうであるとかいちいち書いている。はっきり言って小説なんだから細かい事はどうでもいいと思うけどね。このチクチクしたディスリは不要だし読んでいても不快になるからやめればいいのに。 作者も関ケ原の島津の退き口の際に「釣りのぶせ」を使ったと書いているが「捨てがまり」でしょう。と書かれてしまうよ。2023/12/23
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