角川ビーンズ文庫 婚約破棄までの10日間【電子特典付き】

著者名：小鳩子鈴【著者】/すずむし【イラスト】

KADOKAWA（2023/09発売）

• ISBN：9784041141915

内容説明

目が覚めると、エレナ・ボールダーの世界はすっかり変わっていた。

目の前の美しい子爵・オスカーに「10日後に婚約破棄する」と告げられても、
婚約なんてした覚えもない。
聞けば、記憶を失う前の自分は、傲慢と悪名高い人物だったらしく――

「エレナ、いいところがないですね」
「本人である君に同情されるのは複雑なのだが」

婚約者として最後の10日間、ふたりの関係は次第に変化していき――
記憶喪失から始まる恋物語。

電子書籍限定、特別短編「青紫の追想」を収録。
時を経ても色褪せない、アドルナート卿の想いとは――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[ぐっち]

記憶喪失になったヒロインと婚約破棄しようとしているヒーローが面白かった。異世界ではなく同じ世界なのがちょっと新鮮だし、記憶喪失までの真相もよかった。表紙のイラストも好き。

2023/10/28

[すがはら]

転生ではなく記憶喪失。その上、夢で見た他人の記憶を自分の体験のように感じている状態。不仲だった婚約者同士が立ち止まって相手を知り、自分を省みることで初めて惹かれ合う物語。一方が理想的人物という訳でもないのは現実味があって納得がゆきます。落ち着いた雰囲気で穏やかな気分で読めるけれど、その分印象も弱めかもしれません。そして、微妙に完結していません。続けるにしてはインパクトに欠ける気がするのですが、続くのかな。

2023/10/26

[海空]

コミカライズされて1話を試し読みしたら、続きが読みたくなったので再読(笑)このお話やっぱり好き！イラストもストーリーとか雰囲気に合ってて良き◎　ちなみに漫画版の作画はちょっと可愛い感じだけど良コミカライズかなと(´∀｀*)

2024/03/17

[ぐっち]

再読。記憶喪失になってしまった令嬢と、彼女と婚約破棄しようとする子爵。その背景が10日間で少しずつ明らかになるのがとてもよかった。

2024/11/16

[史]

すれ違い、言葉足らずの悲恋、で、終わらない。なぜならまた始まってすらいなかったのだから。記憶喪失の令嬢は、優しき子爵と共に過去に立ち向かう。それは苦しくやるせないものであるも、彼女は決して目を背けなかった。そして子爵もまた、そんな彼女を見ていた。そこでやっと二人の物語が始まったのだろう。芽生えたばかりの二人が満開の花を咲かせる日を願おうではありませんか。健気な二人を応援したくなる物語。好きですねぇ。

2023/12/04