内容説明
人事評価、配置転換、人材採用の場面において、データ利用、AI活用が急速に拡大している現在、個人情報保護・データ保護法制遵守の要請やELSI対応の必要性をふまえて、人事データの保護と利活用のバランスをいかに図っていくか。企業担当者・実務家必携の人事データ保護に関する入門書。人事データ保護士資格認定講座テキスト。
目次
第1章 総論
1 ピープル・アナリティクス、HRテクノロジーとは?
2 HRテクノロジーのメリット・デメリット
3 ピープル・アナリティクス&HRテクノロジーの関連法規
4 関連するAI原則と、人事データ利活用原則の概要
コラム:個人情報保護法の3層規律(個人情報、個人データ、保有個人データ)
確認問題
第2章 雇用関係の開始(採用)とHRテクノロジー
1 採用時に活用されるHRテクノロジー
2 採用の自由と制約
3 採用の場面における人事データの規律
4 採用・不採用の判断とHRテクノロジー
確認問題
第3章 モニタリングとHRテクノロジー
1 モニタリングとして活用されるHRテクノロジーの内容
2 モニタリングの法的規制
3 監視カメラ等によるモニタリング
4 会社の通信設備等に対するモニタリング
5 モニタリングの種類の増大と目的の拡大に関する問題
6 AIによるモニタリングか人間によるモニタリングか
コラム:雇用関係によらない働き方と法的保護
確認問題
第4章 人事評価・配置とHRテクノロジー
1 人事評価・配置に活用されるHRテクノロジーの概要
2 人事データの活用に関する個人情報保護法の規律
3 人事評価に関する労働法の規律
4 配置に関する労働法の規律
5 人事評価・配置をめぐるHRテクノロジーの実務的課題
確認問題
第5章 健康管理とHRテクノロジー
1 健康情報管理に関する基本的規律
2 取得──推知情報を踏まえて
3 管理・利活用・提供・加工
4 健康管理をめぐるAI・HRテクノロジーの実務的課題
コラム:個人情報保護関連法制──次世代医療基盤法、電気通信事業法等の個人情報保護法各論について
確認問題
第6章 退職とHRテクノロジー
1 解雇・退職と労働法
2 解雇・退職と個人情報保護法制
3 狭義の普通解雇(労務提供の不能や労働能力又は適格性の欠如・喪失)とHRテクノロジー
4 整理解雇とHRテクノロジー
5 懲戒解雇その他の懲戒処分とHRテクノロジー
6 任意の退職とHRテクノロジー
確認問題
第7章 国際的な人事データの保護と利活用
1 主要各国におけるデータ保護
2 国際的な人事データ活用の課題:GDPRの示唆
3 HRテクノロジーとデータ活用の在り方
コラム:データ保護責任者(DPO)とプライバシー影響評価(PIA)
確認問題
資料「人事データ利活用原則」
判例索引
事項索引
編者・執筆者略歴