内容説明
近年よく耳にする“インフォグラフィック”とは、どのようなものなのか?その機能や効果だけでなく、何をどう表現をしたら“インフォグラフィック”とみなされるのかという点に切り込むべく、誕生の歴史的背景から今後の活用展望について、芸術や科学の様々な分野を交えながら、その輪郭を浮き彫りにする。
目次
はじめに
1.“人文知の構造化”Degital Humanitiesを考える
2.抽出することの難しさ:浮世絵から見る附帯情報
3.情報の“解釈・抽出・再構築”をひも解く
4.本書について:全体の流れ
第1章 情報と“ずれ” ― 情報の再構築時に生じる認識の“ずれ”と藝術
1.“昔話”の“花”を考える
2.人と機械の“解釈・抽出・再構築”の違い
3.藝術活動から“ずれ”を捉える
絵画と情報 ― 絵画と写真の対峙について
4.西洋美術と宗教絵画
5.聖書の視覚的再構築
6.絵画による現実の再構築
7.カメラの誕生とその変遷
8.機械と人の再構築の対立
9.絵画は“うそつき”か?
10.絵画における個人の“真実”の追究
11.慣例・文化の違いによる“ずれ”
舞踊と情報 ― 映像と記譜との関係性について
12.静止画から映像へ
13.“バレエ”の変遷と記録法
14.記譜によるバレエの差別化とその変遷
15.記譜に見る舞踊における“再構築”の“ずれ”
16.様々な記譜法
17.日本の舞踊から見る情報伝達手法の違い
18.求められる“ずれ”の幅
19.“ずれ”の再考
第2章 情報とその精度 医療情報における描写 ― 知識としての有用性について
1.医学から見る“再構築”
2.“知識体系”と“知識”
3.時代により変化する医学の“知識体系”
4.先史時代の医学“知識”
5.“液体病理学”の合理性とは
6.“液体病理学”における身体治療
7.人体に関する初期の解剖学的知見
8.大学組織の設立
9.リベラル・アーツの学問体系
10.天文学:マクロ―ミクロコスモにおける医学との対応関係
11.収集される“稀有”
12.解剖図譜の作制:求められる知識と描写力
13.“人体”を再構築するにあたり求められる“解剖学的知識”
14.知識と描写力の融合―“ファブリカ”の編纂
15.カラーの解剖図譜の誕生と“知識”の対立
16.想像力と分析の支配圏対立
17.“知識体系”の“ずれ”が引きおこす、“純粋な視覚物化”
第3章 情報の蓄積 多様化する情報描写 ― 再構築の検討、メディカルイラストレーションを軸として
1.科学的視点の獲得:天体望遠鏡から顕微鏡へ
2.液体病理学から、細胞病理学へ
3.工学技術の発展による医学領域への影響
4.Narrativeな視点も含めた多角的な医療情報
5.複雑化する知識体系:情報の蓄積がもたらす新たな“知識”
6.“情報過多”が引きおこす課題
7.情報の“独り歩き”のプロセス
8.高度で専門的な情報の理解を求める知識基盤社会
9.科学コミュニケーションにおける情報“受信”モデル
10.科学コミュニケーションの歴史と変遷
11.視覚的に情報を描写する:メディカルイラストレーションに見る情報精査
12.解釈・抽出・再構築の成果物としての、インフォグラフィック・データビジュアライゼーション
13.メディカルイラストレーションの定義を考察する
14.3つの表現指標:表現の“幅”の考察
15.求められる再構築時の“質”
16.依頼者・作成者間コミュニケーションとビジュアルリテラシー
17.位置付けの5分類:イラストレーションは情報に対し、どのような位置付けで作成されるのか
ほか
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