芸術と情報のあいだ - 情報を描写するインフォグラフィックスの素描

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芸術と情報のあいだ - 情報を描写するインフォグラフィックスの素描

  • 著者名:原木万紀子
  • 価格 ¥3,850(本体¥3,500)
  • 勁草書房(2023/10発売)
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  • ISBN:9784326800599

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内容説明

近年よく耳にする“インフォグラフィック”とは、どのようなものなのか?その機能や効果だけでなく、何をどう表現をしたら“インフォグラフィック”とみなされるのかという点に切り込むべく、誕生の歴史的背景から今後の活用展望について、芸術や科学の様々な分野を交えながら、その輪郭を浮き彫りにする。

目次

はじめに
 1.“人文知の構造化”Degital Humanitiesを考える
 2.抽出することの難しさ:浮世絵から見る附帯情報
 3.情報の“解釈・抽出・再構築”をひも解く
 4.本書について:全体の流れ

第1章 情報と“ずれ” ― 情報の再構築時に生じる認識の“ずれ”と藝術
 1.“昔話”の“花”を考える
 2.人と機械の“解釈・抽出・再構築”の違い
 3.藝術活動から“ずれ”を捉える
 絵画と情報 ― 絵画と写真の対峙について
 4.西洋美術と宗教絵画
 5.聖書の視覚的再構築
 6.絵画による現実の再構築
 7.カメラの誕生とその変遷
 8.機械と人の再構築の対立
 9.絵画は“うそつき”か?
 10.絵画における個人の“真実”の追究
 11.慣例・文化の違いによる“ずれ”
 舞踊と情報 ― 映像と記譜との関係性について
 12.静止画から映像へ
 13.“バレエ”の変遷と記録法
 14.記譜によるバレエの差別化とその変遷
 15.記譜に見る舞踊における“再構築”の“ずれ”
 16.様々な記譜法
 17.日本の舞踊から見る情報伝達手法の違い
 18.求められる“ずれ”の幅
 19.“ずれ”の再考

第2章 情報とその精度 医療情報における描写 ― 知識としての有用性について
 1.医学から見る“再構築”
 2.“知識体系”と“知識”
 3.時代により変化する医学の“知識体系”
 4.先史時代の医学“知識”
 5.“液体病理学”の合理性とは
 6.“液体病理学”における身体治療
 7.人体に関する初期の解剖学的知見
 8.大学組織の設立
 9.リベラル・アーツの学問体系
 10.天文学:マクロ―ミクロコスモにおける医学との対応関係
 11.収集される“稀有”
 12.解剖図譜の作制:求められる知識と描写力
 13.“人体”を再構築するにあたり求められる“解剖学的知識”
 14.知識と描写力の融合―“ファブリカ”の編纂
 15.カラーの解剖図譜の誕生と“知識”の対立
 16.想像力と分析の支配圏対立
 17.“知識体系”の“ずれ”が引きおこす、“純粋な視覚物化”

第3章 情報の蓄積 多様化する情報描写 ― 再構築の検討、メディカルイラストレーションを軸として
 1.科学的視点の獲得:天体望遠鏡から顕微鏡へ
 2.液体病理学から、細胞病理学へ
 3.工学技術の発展による医学領域への影響
 4.Narrativeな視点も含めた多角的な医療情報
 5.複雑化する知識体系:情報の蓄積がもたらす新たな“知識”
 6.“情報過多”が引きおこす課題
 7.情報の“独り歩き”のプロセス
 8.高度で専門的な情報の理解を求める知識基盤社会
 9.科学コミュニケーションにおける情報“受信”モデル
 10.科学コミュニケーションの歴史と変遷
 11.視覚的に情報を描写する:メディカルイラストレーションに見る情報精査
 12.解釈・抽出・再構築の成果物としての、インフォグラフィック・データビジュアライゼーション
 13.メディカルイラストレーションの定義を考察する
 14.3つの表現指標:表現の“幅”の考察
 15.求められる再構築時の“質”
 16.依頼者・作成者間コミュニケーションとビジュアルリテラシー
 17.位置付けの5分類:イラストレーションは情報に対し、どのような位置付けで作成されるのか
ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へりお

0
情報性からいえば、解釈のズレは致命的になり得る。しかし、芸術性からいえば、解釈のズレによる多角的な見方が華やかさを生み出す。華やかさを持ち合わせ、解釈のズレを最小限にすることを目的としたインフォグラフィックは今日の情報過多社会において重要なスキルになり得ると思った。リアルに、誇張させて、模式的にという手法の違いも仕様の文脈(5W1H)に合わせて変えていくことが必要。2020/06/09

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