体と手がつくる知覚世界

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体と手がつくる知覚世界

  • 著者名:東山篤規
  • 価格 ¥2,860(本体¥2,600)
  • 勁草書房(2023/10発売)
  • ポイント 26pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326250790

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内容説明

これまで視覚の影に隠れていた触筋腱の感覚に焦点をあて、両者の相互作用によって私達の世界が実感を持って形成されていることを示す。姿勢によって風景の見え方は変わり、大きさによって同じ物が重く感じられ、手の動かし方によって物の知覚が変化する。多くの先駆的研究に触れながら、視覚中心ではない新しい世界の見方を提示する。

目次

はじめに

第I部 体性感覚と視覚

第1章 股のぞきの世界
 1.1 視空間の基軸
 1.2 股のぞきによる観察
 1.3 尺度化実験
 1.4 明るさの量的測定
 1.5 実験のまとめ
 1.6 異界をのぞき見るしぐさとしての股のぞき
 1.7 天の橋立と股のぞき

第2章 建物の大きさと観察姿勢
 2.1 垂直水平錯視の4学説
 2.2 4学説の実験的検討
 2.3 実験のまとめ

第3章 視覚的垂直と頭の傾き
 3.1 垂直方向の恒常性,アウベルト効果,ミュラー効果
 3.2 頭の傾きの斟酌による説明
 3.3 眼球の反捻転による説明
 3.4 感覚――緊張場理論による説明
 3.5 斟酌説の検討:実験1
 3.6 感覚――緊張場理論の検討:実験2
 3.7 輝度の効果:実験3
 3.8 視覚系と身体系の関係

第4章 重さ
 4.1 知覚的構え
 4.2 大きさ――重さの錯覚:現象
 4.3 大きさ――重さの錯覚:精神物理学的記述
 4.4 大きさ――重さの錯覚:説明
 4.5 素材――重さ(密度――重さ)の錯覚
 4.6 重さの弁別:能動的挙錘と受動的挙錘
 4.7 弁別閾,ウェーバ比,感度
 4.8 まとめ

第II部 体性感覚のつくる空間

第5章 形
 5.1 手の運動と視覚イメージ
 5.2 能動触と受動触
 5.3 触覚における同時処理能力の低さ
 5.4 触文字の知覚
 5.5 触方向の異方性
 5.6 触覚による図形認知のまとめ

第6章 定位,間隔,運動,湾曲
 6.1 触覚的定位
 6.2 受動的触間隔
 6.3 厚み
 6.4 仮現運動
 6.5 受動触による曲面の知覚
 6.6 能動触による曲面の知覚
 6.7 指の使い方と面の構造による曲面の知覚
 6.8 まとめ

第III部 体性感覚と触面

第7章 表面触
 7.1 カッツの研究態度
 7.2 主観極と客観極
 7.3 触の現われ方
 7.4 表面触の特徴
 7.5 触覚の縮減
 7.6 「かたい」と「やわらかい」を表わす漢字
 7.7 カッツの仮説の検証
 7.8 カッツ仮説の現在

第IV部 触覚の感覚的性質

第8章 受動触
 8.1 変化のある刺激
 8.2 接触子の空間的要因
 8.3 接触子の時間的要因
 8.4 温度
 8.5 まとめ

第9章 触圧と振動
 9.1 現象の観察
 9.2 遠刺激をとらえる振動:聴覚障害者の事例
 9.3 精神物理学的研究
 9.4 まとめ

第10章 加重と抑制
 10.1 振動刺激の加重
 10.2 電気皮膚刺激の加重
 10.3 抑制
 10.4 まとめ

第11章 感覚尺度
 11.1 感覚尺度を構成する方法
 11.2 触圧刺激
 11.3 振動刺激
 11.4 電気皮膚刺激
 11.5 主観的反応と生理的反応の関係
 11.6 まとめ

用語解説
おわりに
引用文献
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えんじ

0
引き続きテクタイルや触感について知りたく調べてます。序盤、いきなりイグノーベル賞のまた覗き研究に関する記述が。またのぞきの場合、絵が上手くかけるという話がありますが、てっきり、逆さだと記号化して、車や山 という意味から形を描くので下手になるのかと思ってましたが、それだけではないようで2016/09/25

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