ハヤカワ文庫NF<br> キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン オセージ族連続怪死事件とFBIの誕生

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ハヤカワ文庫NF
キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン オセージ族連続怪死事件とFBIの誕生

  • ISBN:9784150506032

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内容説明

【映画化原作】マーティン・スコセッシ監督×レオナルド・ディカプリオ、ロバート・デ・ニーロ、ジェシー・プレモンスら出演【2023年10月20日(金)全国の映画館で公開/Apple TV+で後日配信予定】1920年代、禁酒法時代のアメリカ南部オクラホマ州。先住民オセージ族が「花殺し月の頃」と呼ぶ五月に立て続けに起きた二件の殺人。それは、オセージ族と関係者二十数人が相次いで不審死を遂げる連続怪死事件の幕開けに過ぎなかった――。私立探偵や地元当局が決定的な容疑者を絞れず手をこまねくなか、のちのFBI長官J・エドガー・フーヴァーは、特別捜査官トム・ホワイトに命じて大がかりな捜査を始めるが、解明は困難を極める。部族の土地から出る石油の受益権のおかげで巨額の富を保有するようになったオセージ族を取り巻く、石油利権と人種差別が絡みあった巨大な陰謀の真相とは? 米国史の最暗部に迫り、ニューヨーク・タイムズ他主要メディアで絶賛された犯罪ノンフィクション。『花殺し月の殺人 インディアン連続怪死事件とFBIの誕生』として刊行された作品を文庫化・改題。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

燃えつきた棒

35
20世紀初頭、オクラホマで暮らす先住民オセージ族の60人以上が命を奪われた「オセージ族連続怪死事件」を描いたマーティン・スコセッシ監督の映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』の原作ノンフィクション。 1921年、オセージ族が「花殺し月」(フラワー・キリング・ムーン)と呼ぶ五月、オセージ族居住地に住むモリーの姉アナが失踪する。 さらに、その後オセージ族住民が被害者の殺人事件や変死が頻発する。/ 1890年代、オセージ族の保留地の地下で米国最大の石油層が発見され、彼らは巨額の富を手にした。→2023/11/23

d3

26
スコセッシ監督作品は鑑賞したあとで原作が読みたくなる。本作と同じく早川書房から出版されている「アイリッシュマン」のときもそうだった。長編の映画でたっぷりと描かれた世界を「もっと知りたい」と渇望してしまうからだ。そして原作が映画にほとんど反映されていることに驚愕する。 ネイティブ・アメリカンのオセージ族は5月を「花殺しの月」と呼ぶ。春に咲いた花々を覆い隠すように丈の長い草が生え、花を枯らしていくことを指している。 それはまるで大地に芽吹いていた文化を数と力で覆い隠した白人たちに似ているようだ。2023/10/30

バズリクソンズ

25
1920年代アメリカという国で、いかに白人が権力を持っていて自由に行使し、ネイティブアメリカンを迫害し続けてきたかの記録がここにある。隠蔽、操作、虚偽など茶飯事で石油の利権を奪う為に何十人というオセージ族の人民を殺戮、当時明るみにならなかったのは、司法、行政の立場の人間も犯罪に加担して金を手にしていた事による。強欲と人種差別に塗れたアメリカの黒歴史に怒りがおさまらない。これほどまで先祖の命を奪われても、オセージ族の現代の子孫たちは前向きに生きる姿に模範となる人間性を垣間見る。この事件も氷山の一角に過ぎない2025/08/15

Satoshi

13
マーティン・スコセッシ監督最新作の原作。映画は長すぎること以外は文句無しの傑作だった。原作はFBI捜査官に焦点をあてたドキュメント。オセージ族が石油の権益を得る経緯や表に出ていない殺人の記録、フーヴァーの思惑などがよく分かり、映画で不足した情報を補えた。映画の締めがラジオ劇での顛末説明とした理由が本書によりクリアになった。2023/11/05

カツ

12
映画の原作本なので小説かと思っていたら骨太のノンフィクションだった。石油という利権の為に白人という侵略者がネイティブから土地・自由更には命まで搾取する。現在でもそうだろうが人種差別が過ぎる。米国の歴史の闇に光を当てた力作だと思う。映画も観たくなった。ちなみにFBI創設のきっかけとなった事件との事。2024/03/31

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