内容説明
お気に入りの服を着る、おいしいものを食べる、好きな映画をみる――こうした日常のさまざまな美的選択は、人生にどのような意味をもたらすのか。人はなぜ美的な暮らしを送るのか。現代美学を代表する論者たちが3つの答えを提案する、哲学入門の授業向けに書かれた教科書。著者たちによる座談会とティーチングガイドつき。
目次
教師向けのノート
イントロダクション
1 経験を解き放つ[ベンス・ナナイ]
2 美的生活──個性、自由、共同体[ニック・リグル]
3 足を踏み入れる──美的生活における冒険[ドミニク・マカイヴァー・ロペス]
ブレイクアウト
訳者あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
K
10
分析美学関連の本は初めて読んだかも。この本が出た時少し話題になっていたので気になっていた。リグル(目的論に根差した個性論と自由論)とロペス(ネットワーク理論、冒険説)の議論が読んでいて興味深かった。きれいごとな感じはあったけど、他者がいないときに行われる選択等にも適用可能な議論なのか気になる。2024/01/19
die_Stimme
3
現代美学を代表する3人の論者がそれぞれのしかたで私たちが日常のなかで「なぜ美を気にかけるのか」(これには、どの映画をえらぶかとか美味しいものを食べるとか、どの色にするとか、日常のなかの些細な行為が含まれる)について問い、また答えを出すまでの美学的なアプローチを実践する。入門的な本なので読みやすいが、慣れない人にはなんでそんなことそこまで考えなきゃいけないのかと途中で投げ出したくなるかもしれない。最後に3人そろって対談するところは本編よりも発散的で、それぞれの観点の違いも分かりやすく面白かった。2024/01/04
素人
2
美学を通した哲学への入門書であるとともに、美的価値に関する規範問題(「美的価値はなぜ価値あるものなのか」)に対して快楽主義(aesthetic hedonism)とは別のアプローチからの回答を提案する本でもある(訳者あとがきより)。美的経験を達成として理解するベンス・ナナイの議論と、「制約なしの普遍的な美的関与」という理想に対抗するものとしてのネットワーク理論などが面白かった(112頁)。2024/07/14
古民家でスローライフ
1
哲学を専門とする三人の共著による美に対する考察をそれぞれの視点から語った一冊。美学というと、高尚なようなものを想像しがちで、一般的には、ハードルの高さを感じるが、本書で語られる美は、おいしい料理を食べたり、美しい音楽体験や、自然を美しいと感じることなど、日常的に、人が選択するものの中にあると主張する。少し前に、日本でもヒットしたPERFECT DAYSという映画は、日常の中にあるちょっとした美を見つけることの喜びを表現したものだが、それは、誰もができるものであり、それが、豊かさや幸福感に繋がるのだと思う。2025/07/28
夏至
1
読み終わったけど、理解できたとは思わない。またじっくり読み直したい。美学初心者は最初の「教師向けのノート」は急に難しいので読み飛ばして良い。イントロダクションから読むとすんなり入れる。美的経験による達成を得ることはがより良く生きること。2025/06/23




