内容説明
人が死ななくても、ミステリーってこんなに面白い!
『このミス』大賞シリーズのなかから、著者自ら選んだ“人の死なないミステリー”のみを集めました!
抽選くじの番号が重複してしまった理由とは……岡崎琢磨「ビブリオバトルの波乱」。
危険なダイエットを続ける女子大生に隠された秘密とは? 友井羊「ふくちゃんのダイエット奮闘記」。
日常に潜む謎を名探偵たちが華麗に解決! 怖がりさんでも楽しめるとっておきのミステリー集。
【目次】
ビブリオバトルの波乱(「珈琲店タレーランの事件簿」シリーズより)
岡崎琢磨
緋色の脳細胞(『名探偵のままでいて』より)
小西マサテル
知識と薬は使いよう(「薬剤師・毒島花織の名推理」シリーズより)
塔山 郁
ふくちゃんのダイエット奮闘記(「スープ屋しずくの謎解き朝ごはん」シリーズより)
友井 羊
暗い部屋で少年はひとり(「谷中レトロカメラ店の謎日和」シリーズより)
柊サナカ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
machi☺︎︎゛
83
それぞれの作家さんが自分の作品の中のシリーズものから選んだ短編集。タレーランとスープ屋しずくは既読だったけど忘れていたので初めて感覚で楽しめた。ちゃんとミステリーだけど人が死なないから温かい気持ちになるものもあって良かった。小西マサテルさんは初めてだったけど「名探偵のままでいて」を読んでみたくなった。2024/04/19
ごみごみ
55
5話の短編ミステリーを収録。岡崎琢磨さんの「ビブリオバトルの波乱」 友井羊さんの「ふくちゃんのダイエット奮闘記」この2作品が好み。小西マサテルさんの作品は再読。タイトルから、殺人事件が起こらないことは分かってるので、ある意味安心して読める。読後感も良い話ばかり。2023/10/20
とろこ
44
こういう、<日常の中に潜むミステリ>もいいですね。どのお話も登場人物の心情が丁寧に描かれているので、なぜそういう行動に至ったかが理解できました。「ビブリオバトルの波乱」は本好きの心をくすぐり、「緋色の脳細胞」では切なくなり、「知識と薬は使いよう」ではやはり、と思い、「ふくちゃんのダイエット」ではホロリとして、「暗い部屋で少年は一人」では怒りと希望を同時に感じました。殺人事件が起きなくてもミステリは成立する、ということを教えてくれた一冊でした。2023/10/01
ひさか
28
2023年9月宝島社文庫刊。5人の著者が選んだミステリー5編。 岡崎さん、塔山さん、友井さん、柊さんは、シリーズものからのチョイス。柊さんは未読なのでわからないが、他の3人は選んだ作品がイマイチ。もっと面白いのがあると思うのだが…。小西さんの認知症の探偵というのが気になるので読んで見ようと思います。2023/09/22
だのん
16
読みやすい短編集でした。日常の謎はとても悩ましいものが多くありますね。『珈琲屋タレーラン』以外は初めて読む作家さんでしたので、これから新しくシリーズを読む楽しみができました。2024/02/19