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内容説明
「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」シリーズの廣嶋玲子先生も絶賛!!
――この本は19世紀の英国への招待状。霧と石の街に吸いこまれ、心を虜にされます!
第62回講談社児童文学新人賞佳作『カトリと眠れる石の街』のシリーズ第2作!
★主な内容
舞台は19世紀後半のスコットランドの都市、エディンバラ。
カトリが博物館で働くことになってから半年がたったある日、博物館に大量の寄贈品があった。
寄贈主は、ジョージ・バージェスという古物収集家で、彼は生前、自分のコレクションをけっして人には見せなかったという。
コレクションの整理をするカトリは、寄贈物のどれもが「ネブラ」という国にまつわるものだと気が付くが、博物館の研究者を含め、だれもそのような国を知らないという。
この寄贈物は、歴史的な新発見につながる本物なのか? 偽物なのか?
寄贈物の真偽が明らかにならないまま、博物館ではバージェスの寄贈物を集めた特別展が開催されることに。
しかし、この特別展に訪れた人は、次々に行方不明になっていくようで……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がらくたどん
62
やられた!前作で街を襲う怪事件を解決し養い親の応援もあって金物屋の跡継ぎから憧れの博物館の助手になったカトリ。作業を手伝いながら学問の道へと意気揚々と邁進中と思うじゃないですか。最近のYAを舐めてはいかん。進まぬ学問・単調にしかみえない作業に加え実家には新しい職人弟子が。選んだ道の見えない未来と選ばなかった道の逃した未来に彼女の心は不安で潰れそう。そんな折、博物館に寄贈された「ネブラ」という未だ解明されていない街の年代記と遺物のコレクション。寄贈展示を機に忍び寄る不穏にカトリの不安が共鳴し。霧は晴れるか?2024/03/25
竜王五代の人
15
ビザンツ(いいところ狙うな)ゆかりの奇妙な寄贈品から始まる博物館らしい話。仕掛け自体はそう複雑なものではないけれど、そこに青少年らしい悩みを掛け合わせてよい仕上がりとなっている。カトリとリズ・ジェイクの友情や、ホームズめいた推理力のある人物も見どころ。2023/10/29
あおい
11
博物館で働きだしたカトリは将来に対して漠然とした不安を抱えていた。そんな時呪われていると噂のコレクション展示で不思議な体験をする…ドキドキする展開。前作よりもカトリの行動力が増してた。そしてリズの行動の意味は。続きが楽しみ。2024/01/03
芦屋和音
9
カトリシリーズ第二弾。今回もワクワクハラハラが止まらない!博物館で働き始めたカトリの悩みが、「ネブラ」という謎の街の秘密とリンクする。今作はカトリとリズの双方向から解決に導く展開でジェイクの活躍があったのも嬉しい。挿し絵や見開きの地図は、読みながらチラチラ眺めてこの世界観に没入するのに大助かり。ああ面白かった。まだまだシリーズが続きそうな結末で楽しみ!2023/10/26
れい
7
【図書館】児童書。博物館で勤務する人たちが狭き門をくぐり抜けてくるのは、現実も同じだなと感じた。物語中では、足を引っ張って脱落させようとするものもいるのだとか。先の見通せない未来をどう捉えて生きていくかというテーマが主題だった。それを面白いと感じるのか、只々不安で恐ろしいものと感じるかでは、人生の質其の物に関わってくるとも感じた。これから日本の混迷期に生きる若者たちにも投げやりにならず、強く生きてほしいと思いました。2023/12/29