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内容説明
科学の歴史を突き動かしたのは研究者たちの情熱と苦悩だった。脱亜入欧を唱え物理学の可能性を見出した福沢諭吉、戦争と国境を越え量子力学に挑んだ仁科芳雄、内向的だった幼少期を経てノーベル賞に輝いた湯川秀樹、ライバルと切磋琢磨し新理論を確立した朝永振一郎、時代を先取った研究で予言者と評された南部陽一郎。幕末、開国から、日本人初のノーベル賞、夢の原子力、原発事故まで。群像劇として150年を描ききる近現代科学史。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
85
著者を存じ上げていなかったが、経歴(神経生理学者・医博、早大応用物理卒・東工大院原子核工学修了)を見て、はて?どこで医学を修められたのかな?と思ったのでした。そこがミソで湯川秀樹の見解に影響されて東工大で生物物理に転じたそう。そのため広い分野に亘り専門的な視点を交えて解説している。福沢諭吉・夏目漱石・湯川秀樹・慶応医学部・南部陽一郎・山中伸弥…。明治開国からノーベル賞へ150年の科学者群像。一般によく知られた科学者も多いが、その背景・経歴やエピソードの紹介も奥が深く薀蓄に富んでいる。⇒2023/11/08
CTC
8
23年角川ソフィア文庫、単行本は13年ミネルヴァ書房で“日本エッセイストクラブ賞”受賞作。著者は43年生まれ、元コロンビア大研究員の医学博士でサイエンスライター。専門は原子核工学から転じて神経生理学。本書は明治以降原発事故に至るまでの科学史を人物にスポットを当て辿るもの。 単行本時“あとがき”には山中伸弥のノーベル賞受賞があり、著者は「開国からわずか一四〇年の辺境アジアの国が世界をリードしている」と高らかに記したが…10年後の“文庫版あとがき”では“重要論文”発表数激減を嘆いている。森喜朗以後の政策だと。2026/03/28
totssan
2
著者ご本人の経験がたっぷり詰まった近代科学史としてとても貴重な本だった。これは凄いと興奮。日本科学史とあるが海外の話もたっぷりとあり当時の世界の科学分野の状況が目に見える。で裏話が特に面白い。自身はやはり同郷の偉人、仁科先生の話に感動することしきり。お墓にも偶然出くわし、両脇に朝永、ケリー両博士の墓の存在に気づいてびっくりしたことを思い出した。その話が書かれていてまたまた興奮。本書丸ごと心に刻みたい(後半の近年の状況への苦言もしっかりと)。2024/01/30
con
1
科学史というタイトルだが、内容は科学者のエピソードであり科学の発展の歴史に関するものではない。 本書で語られているエピソードはいずれも興味深く、科学者の人となりがよくわかる。文章も読みやすい。2023/10/23
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