白水Uブックス<br> 気になる部分

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白水Uブックス
気になる部分

  • 著者名:岸本佐知子【著】
  • 価格 ¥910(本体¥828)
  • 白水社(2023/09発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784560720875

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内容説明

著者は、ミルハウザー、アーヴィング、リディア・デイヴィスからニコルソン・ベイカーまで、現代アメリカ小説の名翻訳家として知られている。一方、朝日新聞の書評欄「ベストセラー快読」での爆笑の名(迷?)コメントや、様々な雑誌で繰り広げられる独特のエッセイで、文筆家としても注目が集まっている。
本書は、ますます目が離せないそんな「芸人」――岸本佐知子が、ヘンでせつない日常を強烈なユーモアとはじける言語センスで綴った、初のエッセイ集である。眠れぬ夜の「ひとり尻取り」、満員電車のキテレツさん達、恐怖と屈辱の幼稚園時代、会った事もないのになぜだか鮮明に記憶に刻まれたある作家との思い出の数々……おかしさとせつなさで、おもわず笑いや涙がこみ上げてくること必至。ひとりでこっそり読むことをお勧めします。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

青乃108号

165
面白い。くすくす笑える。これは電車の中では絶対読んではいけない本だ。向田邦子。群ようこ。最近では、こだま。面白いエッセイは数々読んで来たが、この人のものは頭1つ抜けている。翻訳の人だけあって、言葉のチョイスがナイス。わはは。特に興味深いのは翻訳仕事の苦労話し。なるほど、この人の翻訳はだから面白いのかと納得。うんうん。あと、面白かった本の紹介とか。どれもみな面白そうで、読みたくなる事間違いなし。筒井康隆、町田康も紹介されていて嬉しかった。読みたい本が増えて止まらない。しばらくはこの人の本から離れられない。2022/02/28

澤水月

120
名文家と存じていたが雲にカルピス、小豆枕、受験勉強中の遠い灯火…極上の実話怪談でもある! 妄想と現実の境なくすらっと読める(恐らく書くのは苦心の彫琢と思う)文章は百閒の幻想作品群も想起するし、筒井と町蔵もよぎったらラスト今年の本にそれぞれありやはりと。家内不明ってだけで読んでなかった自分のバカ!…それこそ「名作知らず」でした(この章、15年『罪と罰を読まない』にまで通じる道で面白い)。表紙女の子の可愛さ、緊迫感も好き…私、ラプンツェル未遂ほか同体験多い。友よ!にしても会社員時代あったと知り動悸発汗止まらぬ2016/05/11

エンブレムT

93
「数学心のある人とない人」で世の中の人間は二種類に分けることができる。・・・翻訳の「ほ」の字もフランスの「フ」の字も全く登場しないのだが、冒頭の言葉に説得力を感じてしまった時点で、私はこの妙な部分にこだわり続ける翻訳家にガッツリとハートをつかまれていたのかもしれない。小心ゆえ腑に落ちないまま抱え込んでしまう思いの数々。なのにそれをあくまでもネガティブに、解決を求めないまま放置し続けて平然としている大雑把さを持つ筆者。彼女のこのわけのわからなさには呆れつつも、最後には愛おしさすら感じてしまいました(笑)2012/03/08

めろんラブ 

86
ここにもいらっしゃいましたか。私の大好きなつぶやき系妄想人(穂村弘さんに続いて御二人目)!そういうところ、気になっちゃいますか。「神は細部に宿る」の言葉どおり、見過ごしてしまう小さなところにおもしろ要素が潜んでいることを教えてくれる、くすっと笑えてほんのり哀しいエッセイ集。ギリギリまで自分を見つめ続けて分析した結果の悲哀に共感大です。翻訳というお仕事柄でしょうか。言葉の感性には独特のものが感じられました。『ねにもつタイプ』も楽しみ。岸本さんとの出合いも読書メーターご利用の皆様のおかげでした。感謝!2010/02/08

kei-zu

83
職場の同僚(女性)に、同著者の「ひみつのしつもん」を紹介したところ好評で、ならばと本書を紹介しました。 紹介前に目を通し始めたら止まらない。あっという間の再読。 「極寒の夜明け前、寝巻にサンダル姿で、ニワトリを持って小学校の校庭を走っていたのは、あの時、あの瞬間、たぶん世界で自分一人だったと思う」の記述には、腹がよじれる思い。 本書の元になった連載は「翻訳の世界」誌に掲載。その内容が翻訳の技術等に関わる内容ではなかったため一部の読者から苦情の投書があったという。 著者は、ガッツポーズをとったのではないか。2020/12/17

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