内容説明
信濃国飯山藩の郡方の大竹五郎左衛門は、新年の御城への出仕を家老から禁じられていた。藩主本多重元は、それに対し主君に忠誠あるものを新年に招集するのだった。だが、家老派の用意は周到で──。
感想・レビュー
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harukawani
6
東京創元社の桂島さんと杉江松恋さんがオススメしていたので間違いないだろうと読んでみたら、いや〜ほんとに素晴らしく良かった。藩主を監禁するという主君押込。いわばクーデターであるそれに遭った藩主と、それに従う1人の侍。大坂から再起を賭ける手段とは……。とにもかくにも登場人物の造形と、スピーディな展開がすごい。落丁があったんじゃないかと疑うぐらいの速さで進むストーリーに一気に引き込まれた。大坂で物語は思わぬ展開に。難しい商人の駆け引きなんかも単純化して分かりやすく書かれていていい。ラストは哀しくも清冽。お見事。2023/10/15
6
0
○山中ゲリラ戦⇒堂島帳合米取引2023/12/21