岩波ジュニア新書<br> 扉をひらく哲学 - 人生の鍵は古典のなかにある

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岩波ジュニア新書
扉をひらく哲学 - 人生の鍵は古典のなかにある

  • 著者名:中島隆博/梶原三恵子/納富信留/吉水千鶴子
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 岩波書店(2023/09発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784005009688

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内容説明

今あなたが抱いているその疑問,何千年も前から考え続けられてきたことかもしれない…? 親との関係,何のために勉強するのか,本当の自分とは何か,昔の本が今役に立つの? 古今東西の書物をひもといて,11人の古典研究者が答えます.友達への相談やネット検索では出会えないアドバイスが,人生の扉を開く,かもしれません.

目次

はじめに
第1部 いま古典を読む意味って,何ですか?
1 古典って何ですか?
回答1 過去からの贈り物 中島隆博
回答2 インターフェイスとしての古典 芦名定道
2 時代も社会状況も違うのに,現代を生きる自分たちの役に立ちますか?
回答 古典に自分を映し見る 木村勝彦
3 人に聞いたりネットで検索した方が,早く答えが見つかりませんか?
回答 時空を超えた出会いを見つけよう 吉水千鶴子
4 なぜ大人はよく「古典は大切だ」と言うのですか?
回答1 古くて新しいツールとしての古典 加藤隆宏
回答2 伝えられてきたということ 土屋太祐
5 正直言って,まったく興味がわきません
回答 古典への入り口は,たくさんあります 渡邉義浩
第2部 人生の鍵は,古典のなかにある!
1 人の意見にすぐ影響されてしまいます
回答1 自分の意見を見つけるまで――孔子の「時」の教え 渡邉義浩
回答2 一人の相手と向き合って対話する――ソクラテスの哲学と生き方 納富信留
回答3 他者との関わりをバネに豊かな自分になる――キルケゴールの語る自己 芦名定道
2 親との関係に悩んでいます
回答1 親を乗り越えて進むこと――古代ギリシア神話における子供たち 納富信留
回答2 自分で自分の主人となれ――ブッダの言葉から 吉水千鶴子
回答3 親とはそもそも重圧である――儒教の超絶的親孝行 小倉紀蔵
3 誰も自分のことをわかってくれない気がします
回答1 絆をつくる大切さ――教養小説に描かれた若者たち 佐藤弘夫
回答2 「人間」をつくる――古代インドの人生儀礼 梶原三恵子
回答3 分かってもらえなくとも,怒らないのが君子です――孔子の辛さ,諸葛亮の理解者 渡邉義浩
4 なんのために生きているのでしょうか?
回答1 「目的」「統一」「真理」を捨てよ――弱いニーチェが語ること 小倉紀蔵
回答2 自分より大切なものの発見――他者に尽くした人々の物語 佐藤弘夫
回答3 どのようにしてこの自分を生き抜くか――ニーチェからの問いかけ 木村勝彦
5 本当の自分を見つけたいのですが,どうすればよいでしょうか?
回答1 本当の自分に到着するためのレッスン――「論語」が語る「君子」 中島隆博
回答2 あなたは誰ですか?――私自身を問い直す古代インドの言葉 加藤隆宏
回答3 「本当の自分」を探している「自分」――「臨済録」の言葉 土屋太祐
6 死ぬとはどういうことですか?
回答1 「私の死」に向きあうこと――ヤスパースからの勇気のメッセージ 木村勝彦
回答2 生と死のさかいめ――禅僧の言葉から 土屋太祐
回答3 銀河を旅する死者たち――宮沢賢治の世界から 佐藤弘夫
7 社会の役に立ちたいのですが,どうすればよいでしょうか?
回答1 他者への共感をもつ――大乗仏教の理想 吉水千鶴子
回答2 社会は自己とつながる?つながらない?つながりすぎても危険だ――「大学」に「学ぶ」 小倉紀蔵
回答3 鳩のように,そして(しかし)蛇のように――イエスが弟子に与えたアドバイスから 芦名定道
8 勉強するのはなんのためでしょうか?
回答1 教えを乞い,自分を更新する――古代インドの「知識」継承の営み 梶原三恵子
回答2 変容して自由になる――「論語」と「正法眼蔵」が語る学びの境地 中島隆博
回答3 知ることの神秘の深みの,もっと深みへ――哲人ヘラクレイトスの言葉を聞く 納富信留
第3部 10代にすすめる1冊
執筆者紹介

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

乱読家 護る会支持!

5
①「人の意見にすぐ影響されてしまいます」 ②「親との関係に悩んでいます」 ③「誰も自分のことをわかってくれない気がします」 等、8つの人生の問いに対して、古典はどんな答えを用意しているのか? 11人の哲学者、思想家、宗教者が答える本です。 僕としては、「問いに答えること」よりも、「問いを立てること」の方が人生の意味を味わえると考えますし、人生の問いは、そもそも正解がないものなので、この手の本で安易に答えるのは、、、、哲学者として思想家として、宗教家として、どうなん?? と思ってしまいました。。。2023/10/31

Aby

5
生きること,死ぬこと,学ぶこと……岩波ジュニア新書なので中高生向けだが,年齢に関係なく,時代を超えた普遍的な問に古典をベースに向き合う.2023/07/04

みさと

3
今悩んでいる問題に対して古典が何か役に立つの?古今東西の書物をひもといて11人の古典研究者が答える。親との関係、誰も自分のことを分かってくれない、何のために生きているのか分からない、本当の自分がどこにあるのか分からないetc。古典は過去からの贈りもの、過去の人たちが格闘して施した注釈も含めて多くの知見が開かれるのを待っている。一番印象的だったのは儒教は男尊女卑だから学ぶ意味がないと言う人がいるが、だからこそ学ぶことによって男性中心主義の世の中を覆す武器を手に入れなさいという意見。知識は実践のためにある。2023/07/06

むむむ

2
シンプルな問いに対して、複数人の回答が並べられる。納得できるものばかりでもないが、気楽に眺めていける。2024/01/04

古本屋

1
古典を読むことで、人生の意味を問うような難問に対し、何かヒントが得られるのではないかという趣旨の本。執筆者はいずれも東西の古典哲学・宗教の著名な研究者の方々。生きる意味は何か?死ぬとはどういうことか?そういった難問に対し、古典からの引用によって答えているが、その答え方は著者によって様々な視点があるところが面白かった。そのように、様々な視点から考えることができるのも、古典を読む面白さだと思う。これから古典を読んでみようという気持ちにさせてくれる好著だと思った。2024/03/28

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