内容説明
ChatGPTをはじめとする生成AIの可能性と限界を見通す!
ChatGPTに代表される「生成AI」は、急速に浸透したが、内容の間違いへの対応や著作権保護等、多数の課題がある。さらに、一層の開発をめぐる企業間、国同士の覇権争いまで、多くの論点を含む。生成AIをどう活かすべきなのか、AIの歴史や動作の理由も知り、その本質をあぶりだす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
56
『生成AIの核心』-「新しい知」といかに向き合うか-という書名、サブタイトルを見て思わず手に取る。本書では生成AIの出現の過程、現在の世界における利用のされ方など、原理的な事柄も含めて丁寧に解説されている。普段余り目にすることがないカタカナ言葉を理解するのは一苦労であるが、生成AIに「させるべきこと」と「させてはいけないこと」、また「生成AIがもたらす未来」というような章立てがあり、興味を引かれる。生成AIもコスト面で制約を受けるということや、データ入力に人間による教師役が必要という話にどこかほっとする。2023/10/02
塩崎ツトム
15
あくまでもすんごく便利な道具である「生成AI」によって、ぼくらの生活や仕事、さらにはビジネスや政治がどう影響を受けるのかという点での分析本。副操縦士としてのAIという考え方はぼくも同意する。多分これからの人類は何度もAIに「機長、やめてください!」と言われることだろう。2023/12/01
Don2
12
私の尊敬する西田さんの本。初心者向けの新書ということで、(生成)AIの基礎をざーっとカバーできる本になっている。私は西田さんの著作を含む関連書を結構読んでいるので、あまり新しい情報はなかったが、それでもやはりこういうトピックを読みやすく纏める西田さんの文章の巧さには唸らされる。現代で検索ツールなしでの仕事が考えられないように、近い将来生成AIなしでの仕事が考えられなくなるんだろうなあと思うなど。月並な感想だが、未来が楽しみになった。AGIも見てみたいしね。2023/09/18
U-Tchallenge
3
流行りになっている生成AIについての一冊。生成AIの可能性を語ると同時に限界にも語られている。限界と言うか生成AIでは難しい部分と言うか任せきれないところと言うべきであろうか。生成AIは万能ではないし、全てを人間の肩代わりできるわけでもない。そのようなデメリットを理解しつつ、しかし生成AIの可能性に期待しながら使用したい。生成AIにさせてはいけないことに言及されているところが、個人的にはとてもよかった。生成AIについて考えたい者にとっては、現在のとこら必読の一冊で間違いないだろう。2023/10/04