内容説明
まさかこれが自分の生活なのか、とうたがいたくなるときがあります。
それは自分にはもったいないようなしあわせを感じて、という場合もあれば、
たえられないほどかなしくて、という場合もあるのですが、
それはもちろん自分の生活であるわけです。
その自分の生活というものを、つまりは現実を、
べつだん、大げさにも卑屈にもとらえず、そのまま受けいれたとき、
みえてくるのは「ほのおかしさ」ではなかろうかと思います。
ままならない生活にころがる「ほのおかしさ」を私はずっと信じています。
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自費出版作品としては異例の売れ行きを記録した
『ここで唐揚げ弁当を食べないでください』の小原晩、書き下ろし最新作!
まぶしいほどまっすぐで、愛おしい。ままならない生活をめぐる38編のエッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜長月🌙新潮部
57
小原晩さんのエッセイ第二弾です。ここまで激しい「生活」は珍しい。地獄を見てそして天国を味わうこともあります。絶望的にブラックな訳ですがそこに現れた『妖精』は天使でしょうか。神でしょうか。ここで一息つけました。そして「ひとり暮らし」、「ふたり暮らし」、「3人暮らし」が描かれています。3人のルームシェアがとても牧歌的に感じられました。2024/08/14
よこたん
39
“「そんなつかれているときに、どうして揚げものなんかするの」「じゃがいもを揚げることでしか発散されないものがあるんですよ、あるんです」” そこらへんに転がっているような他愛もないことが、時としてキラキラ輝いていたり、どうしようもなく情けなかったりなエッセイ。ひとりでいることよりも、誰かと一緒にいるほうが、余計寂しかったりもする。清濁併せ呑みながら、今日も生きていく。濁がかなりディープな濁で、読んでいて戸惑う。「兄のサービス」「生きたくなるセット」「お散歩」「たらふくのロマンス」が好き。妖怪むしえび女も。2025/02/05
あすか
25
若いうちにシェアハウスも経験しておきたかったと後悔。理不尽さに自分をすり減らされた日々もふわふわ漂っていた日々も思い出される。2025/02/18
hide
22
エッセイ。不思議なところにピントが合った写真みたいな。たらふくのロマンス、メトロノーム喉などタイトルが詩だ。2025/01/22
kum
20
オバラバンさんというその名前の響きに興味をもって読んでみた。これが生活なのかしらん、というタイトルそのもののエッセイが、じんわりほんのり良い。特に好きなのは夜に恋人と食べたラーメンの話。夜に食べるという罪悪感どころか、まさかのその後の流れ。そこで感じるえも言われぬ幸福感。年齢は違っても、なんだかわかるなーと思ってしまった。2024/06/22
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