家族と厄災

個数:1
紙書籍版価格
¥2,090
  • 電子書籍
  • ポイントキャンペーン

家族と厄災

  • 著者名:信田さよ子【著】
  • 価格 ¥2,090(本体¥1,900)
  • 生きのびるブックス株式会社(2023/09発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 570pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784910790114

ファイル: /

内容説明

非常事態の水面下で起きていたこととは。未来の危機において起こりうることとは。

パンデミックは、見えなかった、見ないようにしていた問題を明るみにした。
家族で最も弱い立場に置かれた女性たちは、どのように生きのびようとしたのか。
家族問題に長年たずさわる臨床心理士が、その手さぐりと再生の軌跡を見つめた。社会の変化を視野に入れ、危機の時代の家族のありようを鮮烈に描写したエッセイ。

【著者】
信田さよ子
公認心理師、臨床心理士、原宿カウンセリングセンター顧問、日本公認心理師協会会長。1946年生まれ。駒木野病院勤務、嗜癖問題臨床研究所付属原宿相談室室長を経て、1995年原宿カウンセリングセンター設立。アルコール依存症、摂食障害、ひきこもりに悩む人やその家族、DV、児童虐待、性暴力、各種ハラスメントの加害者・被害者へのカウンセリングを行ってきた。著書に『母が重くてたまらない』『さよなら、お母さん』『アダルト・チルドレン』『家族と国家は共謀する』『タフ・ラブ』『共依存』他。

目次

まえがき
第1章 KSという暗号
第2章 飛んで行ってしまった心
第3章 うしろ向きであることの意味
第4章 マスクを拒否する母
第5章 親を許せという大合唱
第6章 母への罪悪感はなぜ生まれるのか
第7章 「君を尊重するよ(正しいのはいつも俺だけど)」
第8章 私の体と母の体
第9章 語りつづけることの意味
第10章 むき出しのまま社会と対峙する時代
第11章 慣性の法則と変化の相克 ――一蓮托生を強いられる家族
第12章 現実という名の太巻きをパクっとひと口で食べる
あとがき――忘れないために、そして未来のために
主要参考資料一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

フム

34
図書館本。長年家族をテーマにカウンセリングを行って来た著者が、コロナ禍という厄災が家族にもたらした変化や困難について書いた。 それは新しい何かというよりは、これまで芽吹いていたものが加速化して表面に現れたものだという。女性をめぐる状況や社会的な動きは進歩しているように見える。しかし、カウンセリングを通して突きつけられるのは、今どき?と言うしかないような現実。 厄災によって、今まで見過ごしたり、見てみぬふりをしてきたものがはっきり見えてくる。コロナ禍という厄災が遠ざかりつつある今こそ、それを忘れないでいたい2023/11/27

チェアー

7
コロナ禍で誰もが、何かしらの傷を被った。そのことをなかったこととして、終わったことをして忘れ去ってはいけない。傷ついたことを互いに認め合い、互いにケアすることでしか本当の前進は無い。もう元には戻れないのだ。そのことを正直に認めなければならない。そこからしか私たちの未来はない。 2023/11/25

Kooheysan

4
テーマは家族(主に母親と娘の関係)。コロナ禍を含む最近の厄災がもたらした、あるいは明るみに出したものについて。言葉にこだわる、いつもの信田さんらしい文章です。どことなくこれまでの文章よりも基本的なことから教えてくれている感じがして、個人的に結構おすすめな本です!…以下個人的メモ。★被害者が許す前に、加害者の謝罪が必要★親は絶対に子供を殴ってはいけない★自分を苦しめる相手・行動を名づけること★母性愛はイデオロギー★家族の被害と国家の被害は相似形★家族は素晴らしいというのは幻想★歴史は価値の変遷を含んだ物語2023/10/23

3
コロナ禍によって家族内の問題が顕在化する一方で、まるで慣性の法則のように変化を拒む「理想の家族のあり方」や、時代に逆行するかの如く伝統的家族観を奨励する政策もあると指摘する。登場するのは架空の人物なのに質感がすごい。2023/12/09

yukidarumaa

2
信田さよ子の、強さとあたたかさといさぎよさ、と、そして、、やさしさが好き。2024/02/06

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21483595
  • ご注意事項