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内容説明
ロシア・ウクライナ戦争の背後で繰り広げられる、エネルギーをめぐるもう一つの戦い。企業活動や私たちの生活に深刻な打撃を与え、国際エネルギー機関が「史上初のエネルギー危機」とまで呼ぶ今日の危機的状況はなぜ引き起こされたのか。本書では、ウクライナ侵攻とそれを契機とする制裁の応酬について、エネルギーの視点から徹底的に読み解くことで、石油・天然ガスをめぐる最新地図と、その深層にある流れを明らかにしていく。近年の脱炭素潮流も踏まえつつ、エネルギー資源をめぐる世界情勢とその未来に光を当てる現代の必読書。
目次
はじめに/序章 激変するエネルギー資源情勢/史上初のエネルギー危機/ロシア・ウクライナ戦争がもたらしている2つの激震/OPECとロシア/脱炭素へ舵を切った世界/エネルギーのトリレンマ/本書の構成/第1章 エネルギー問題としてのロシア・ウクライナ戦争/外貨獲得の大動脈を握っていたウクライナ/すべての起点であるウクライナガス供給途絶問題/追い込まれたウクライナ/独露パイプライン稼働の真の目的──ウクライナ包囲網の構築/クリミア併合のもう1つの目的/証明されつつある黒海のポテンシャル/攻撃にさらされてきた「ノルド・ストリーム2」/米国の不都合な真実/ロシアが演出する原油・ガス価格の高騰/価格高騰の恩恵を受けられないロシア/「ノルド・ストリーム」破壊工作の衝撃/国家が犯人/爆破工作翌日はバルト海パイプライン稼働式典だった/それでも石油ガスは流れている/第2章 前例なき対露制裁──実態とその効果/「前例なき」制裁の発動/3つの政策と1つの神風/ロシアの過信──2014年クリミア併合時制裁への耐性と強靱化/「ノルド・ストリーム2」の独自完成/なぜ天然ガスは禁輸にならないのか/ロシアの歳入に占める石油収入のインパクト/買い手版カルテルという史上初の試み──プライスキャップの実装/「友好国」を巻き込む妙案/プライスキャップの弱点とは/アメリカの期待に沿わない湾岸諸国/OPECプラス立役者であるロシアへの義理/撤退する欧米メジャーと残留する日本企業/ロシアが今恐れていること/第3章 制裁の応酬と加速する脱ロシア/ノヴァク副首相のタブー発言/ガス代金のルーブル支払い強制/ガス版OPEC戦略とその破綻/ロシアの誤算──加速する脱ロシア/デュアル・サプライ体制を実現したドイツ/奔走するロシア/歴史は繰り返す──対中パイプライン再び/今は買うべきときではない/欧州が盛り込んだLNG機器禁輸の不可解/サハリン・プロジェクトを狙い撃ちにするロシアの本音/ロシアの歳入は今後確実に減少する/第4章 エネルギー危機はいつまで続くか/戦争も制裁も長期化する/巷間を賑わすプーチン不在説の危うさ/鍵を握る中国需要の伸び、OPEC増産、そして二次制裁への拡大/特効薬のない天然ガス──天然ガス禁輸の行方/「ノルド・ストリーム」破壊が導くさらなる危機/市場を不安定化させるLNG機器禁輸とロシア産LNG/脱ロシアが加速する脱炭素の落とし穴/第5章 脱炭素とエネルギー資源の未来/新型コロナウィルスが脱炭素を導いた/ロシアと欧州の前哨戦/水素が抱える課題/脱炭素は脱化石燃料を意味しない/ロシアはすでにネットゼロを達成している?/ロシアの脱炭素シナリオ/アンモニア・ブーム/ターコイズ水素の可能性/したたかなロシア──世界最大規模の3つの脱炭素資産/したたかな欧州──ロシア外しとは裏腹に/したたかな産油ガス国──「ダイベストメント」が価格高騰を招く/脱炭素が単純化するトリレンマとそのしわ寄せ/終章 日本の選択/エネルギー安全保障を高める3つの多様化/脱炭素もエネルギー源の多様化を促進する/日本が進むべき道/(1)脱炭素ゲームの勝者/(2)脱炭素に空中分解のリスクはないか/(3)価格高騰防衛策・供給源多様化のための上流投資の継続/(4)G7、特に米国との連携強化/(5)戦後を見据えた視点──対露戦略をいかに再構築するか/あとがき/推薦の辞(細野哲弘)/参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
よっち
もりやまたけよし
紙狸
月をみるもの
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