文春e-book<br> でぃすぺる

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文春e-book
でぃすぺる

  • 著者名:今村昌弘【著】
  • 価格 ¥1,900(本体¥1,728)
  • 文藝春秋(2023/09発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163917498

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内容説明

『屍人荘の殺人』の著者が仕掛ける
ジュブナイル×オカルト×本格ミステリ

小学校最後の夏休みが終わった。小学校卒業まであと半年。
ユースケは、自分のオカルト趣味を壁新聞作りに注ぎ込むため、“掲示係”に立候補する。この地味で面倒だと思われている掲示係の人気は低い。これで思う存分怖い話を壁新聞に書ける!……はずだったが、なぜか学級委員長をやると思われたサツキも立候補する。

優等生のサツキが掲示係を選んだ理由は、去年亡くなった従姉のマリ姉にあった。
マリ姉は一年前の奥神祭りの前日、グラウンドの真ん中で死んでいた。現場に凶器はなく、うっすらと積もった雪には第一発見者以外の足跡は残されていなかった。犯人はまだ捕まっていない。

捜査が進展しない中、サツキはマリ姉の遺品のパソコンの中に『奥郷町の七不思議』のファイルを見つける。それは一見地元に伝わる怪談話を集めたもののようだったが、どれも微妙に変更が加えられている。しかも、『七不思議』のはずなのに六つしかない。

マリ姉がわざわざ『七不思議』を残したからには、そこに意味があるはず。
そう思ったサツキは掲示係になり『七不思議』の謎を解こうとする。ユースケはオカルト好きの観点から謎を推理するが、サツキはあくまで現実的にマリ姉の意図を察しようとする。その二人の推理を聞いて、三人目の掲示係であるミナが冷静にジャッジを下す……。

死の謎は『奥郷町の七不思議』に隠されているのか? 三人の“掲示係”が挑む小学校生活最後の謎。
こんな小学6年生でありたかった、という思いを掻き立てる傑作推理長編の誕生です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

525
今村 昌弘、4作目です。青春オカルトミステリ、宮部みゆきが書きそうなテーマですが・・・ 今時の小学校でも壁新聞なんか作成しているのでしょうか❓ オカルトの記事を掲載していると恐怖新聞(byつのだじろう)が届くかも知れません(怖) https://books.bunshun.jp/ud/book/num/97841639174982023/10/27

青乃108号

503
とある田舎町で殺人事件が起こり、犠牲者が犯人の手掛かりとして遺した7つの怪談。託されたのは小学六年生の男女3人。何故小学生か。読む前は大いに不安だった。しかしこの物語はこの3人が小学生である事でしか成立し得ない、と読後納得。ジュブナイルxオカルトx本格ミステリーの融合という無謀な挑戦は見事に成功している。これは文句なく面白かった。2023/11/02

パトラッシュ

494
これまでリアルの領域に踏み止まってきた著者だが、ついに本作でオカルト側へ傾斜した。全体の構成は『ドラキュラ』で英国に上陸した吸血鬼と戦うヴァン・ヘルシングとその仲間たちに準拠している。住んでいる町の七不思議を探る小学生3人組の探索が、最初は微笑ましく進んでいたのが少しずつキナ臭さを増していき、やがて大人が必死に隠していた悪夢の如き秘密に辿り着いてしまう。探偵が小6なのが不自然なほど頭がよく、怪異に直面してもパニックを起こさず立ち向かうのはどうかと思うが、明智小五郎抜きの少年探偵団の活躍を読んでいるようだ。2023/12/22

yumimiy

321
丁度、今から4年前はコロナ発生で大騒ぎだった。もしかして図書館も閉鎖になるのではと焦った。そんな時期に読んだのが、この著者「屍人荘の殺人」だった。これがまぁ荒唐無稽でまさかのゾンビでw。本書も邪神に支配された傀儡みたいのが登場し、今更ながら著者のジャンルを理解w。小中学時代に読んだら感激したかもしれないな。大人ってのは、なにかといちいち矛盾を見つけては、有り得ん!とか突っ込むんですよ、やですね~w。例えば、小6のユースケが警察官のヒロ君22歳と幼馴染って設定には、ないない無理w。さて、「dispel」とは2024/03/25

旅するランナー

283
オカルト推理ミステリー。奥郷町の七不思議の謎。うち六つは、表紙裏に不気味なイラストが描かれている。そして、七つ目を知ると死ぬ。小学六年生の男女3人組が一つ一つ解明していくのが王道的に面白い。最後はノックスの十戒が出てきて、推理小説を書く時のルールを一つ破ることに敢えて言及する。賢いちるどれん。2023/11/04

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