渋沢敬三と今和次郎 - 博物館的想像力の近代

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渋沢敬三と今和次郎 - 博物館的想像力の近代

  • 著者名:丸山泰明
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 青弓社(2023/08発売)
  • ポイント 20pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784787220530

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内容説明

戦前期に渋沢と今は、日本の生活や民俗を収集・展示して新たな価値観を発信する博物館の設立のために奔走する。その活動は戦後、国公立の博物館設立として結実した。2人の知の巨人が若き日に目指した夢とその道のりを、豊富な資料から浮かび上がらせる。

目次

はじめに
本書の目的/これまでの研究の概要/政治学と想像力/本書の構成

第1章 民俗博物館とは何か

1 名もなき人たちへのまなざし
出会い/石黒忠篤の仲介/挫折/アチックミューゼアム/北欧の民俗博物館/娯楽性と学術性

2 誕生とその背景
近代国民国家の成立と民俗博物館/展示される国土/博覧会から博物館へ/パリ万博の展示スタイル

3 民俗博物館への旅
鉄道がもたらした視覚体験/車窓と柳田国男/テーマパーク化する世界/旅する民俗学者たち/ラピッド・サーベイの方法

第2章 民具と民家の思想

1 常民の博物館の誕生と形成
「民」のものへの関心/おもちゃ時代からの脱皮/生物学の思考/分類への模索/生活の体系化/消費社会のなかの民具/皇室の博物館との対照性

2 民藝との距離
柳宗悦と民藝運動/民藝館をめぐって/岩手の旅の比較/民具、民家、民藝

3 美をめぐって
手作りへの関心/原点としての工業論/人類の進化と「工」/からっぽな態度/都市と田舎の接触/アジアと他民族へのまなざし/今和次郎と朝鮮/自然と美意識

第3章 青年団運動と民俗博物館――大日本聯合青年団郷土資料陳列所

1 青年と郷土研究
まぼろしの郷土博物館/田沢義鋪と柳田国男/構想の具体化/今和次郎と渋沢敬三の関わり/開所式

2 民家の展示と郷土
民家展示の課題/二人の協力者/分布図をめぐる葛藤/民家模型の製作/農家と住宅改善/建築史学と民藝運動との対比/軍国主義の展開と突然の閉鎖

第4章 紀元二千六百年と民俗博物館――日本民族博物館

1 国際文化振興としての博物館
皇紀二千六百年/国際交流と日本文化/建議までの流れ/民俗の外交/必要性と緊急性の論理

2 計画の内容と推移
高橋文太郎の支援/博物館のデザイン/将来に向けた展示/野外博物館の展示意図/戦争の影/一場の夢と相成候

おわりに
戦後への継承/文化財の民主化と国立民俗博物館の構想/一九七〇年代の進展/野外博物館から野外の博物館化へ/渋沢敬三の活動の意義/今和次郎の活動の意義

参考文献

あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

1.3manen

17
敬三は生物採集と標本づくりに興味があったが、実業の道へと進むことを祖父栄一氏によって導かれた(25頁)。いわゆる、家の事情ということで、先天的な資質を活かすことができないのか、という疑問が生じる。妥協策が民俗学であったようだ(26頁)。人生は判断を迫られる場面で適切に判断できるかどうか、必ずしも的確にいくとは限らない。民俗博物館とは、ナショナリズムの高まりを背景に、生活文化を保存、公開し、アイデンティティーを教化するための政治的装置(40頁)。民衆からすると政治に利用されるのはたまらない。2014/03/08

takao

3
フィンランド、スウェーデンの野外博物館を日本にも作ろうとした。民藝運動は、単なる鑑賞にすぎないとして、距離を置いた。2017/12/06

ekura

0
民俗学史or博物館行政史好きにはおすすめ!2014/01/07

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