河出新書<br> 自称詞〈僕〉の歴史

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河出新書
自称詞〈僕〉の歴史

  • 著者名:友田健太郎【著】
  • 価格 ¥1,078(本体¥980)
  • 河出書房新社(2023/09発売)
  • いよいよ秋の気配!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~9/13)
  • ポイント 225pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784309631677

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内容説明

なぜ〈僕〉という一人称は明治以降、急速に広がり、ほぼ男性だけに定着したのか。古代から現代までの〈僕〉の変遷を詳細に追い、現代の日本社会が抱える問題まで浮き彫りにする画期的な書。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

tomi

32
自称詞〈僕〉の代表的使い手は吉田松陰、大杉栄、村上春樹― この主に男性の自称詞がいつからどう使われてきたか、歴史と意味合いの変遷を読み解く。 古くから使用例はあるものの、頻繁に使用したのは松陰や高杉晋作ら長州藩の志士で、〈僕〉と呼び合う事は、身分社会の中で身分を越えた連帯の証だった。そして明治維新後は学校教育で男子の自称詞として使われた事で一般に広まって行く。この当時〈僕〉が誰に対して使われたか、戦後までの〈僕〉の使い手のイメージの変遷は興味深い。2026/03/16

tsu55

22
自称詞「僕」を使うことで男性同士の仲間内ではフラットな関係を作れるということまでは、何となく感覚としてわかっていたけれど、ジェンダーニュートラルではないということについては、不覚にもこの本を読むまで気が付かなかった。まぁ僕は、女性が「ぼく」を使ってもいいと思うので、女性のなさんがどんどん「ぼく」を使ってくれれば、男女の間でもフラットな関係を結びやすくなるのではないか。……あのちゃん、がんばってください。2024/02/10

さとうしん

19
中国から伝来した自称詞「僕」が、江戸時代に儒学的な文脈で身分を超えた友愛の絆を示すものとして使われ、松陰ら幕末の志士が同志との連帯を示す自称詞として頻用したことで、明治以後学校教育などを通じて自称詞として普及していく。しかし学生、知識人などエリートが好んだということで軍隊などでは忌避された。また、使用が男性にほぼ限定されるというジェンダー上の限界もあった。それが現代に入り、新たな展開を迎えていく。歴史学、文学だけでなく社会学的な視点も取り入れた総合的な議論になっている点が評価できる。2023/08/04

田沼とのも

17
俺、僕、私、あたし、あたい、小生、余、朕、、、自分のことを指し示す自称詞の種類が日本語には際立って多い。「僕」については、主に男性が使う場面が一般的だが、時々女性が歌う流行歌に「僕」が出てきて気になっていた。浜崎あゆみ、ELT、aiko、鬼束ちひろ、あいみょん、あの、、、、。女性が「僕」を使うと、なぜか愛嬌というか男装の麗人的な性的魅力が醸し出される感があって、それが何に由来するか気になって本著を読んだが、結局はよく分からなかった。こんな研究もあって良いとは思う。2025/10/30

kenitirokikuti

16
「友田健太郎」は著者の本名で、過去には「水牛健太郎」という筆名だったそうな(群像新人文学賞評論部門で優秀作)。著者はNY州立大バッファロー校に留学したので「水牛」なんだろけど、「唐牛(かろうじ)健太郎」もあるよな▲本書の元は修論で、吉田松陰の一人称「僕」を扱ったもの。「僕」は古文であり、和文でも記紀に例がある。しかし、現代日本語の「僕」に直接繋がるのは元禄の頃、儒者が唐代の師道論の引用からだそうな。自分より若く身分の低い者が師であるとき、ある意味で対等な関係になる、みたいなニュアンス。2025/02/23

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