角川書店単行本<br> 百鬼園事件帖

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角川書店単行本
百鬼園事件帖

  • 著者名:三上延【著者】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • KADOKAWA(2023/09発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 480pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041131862

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内容説明

舞台は昭和初頭の神楽坂。影の薄さに悩む大学生・甘木は、行きつけのカフェーで偏屈教授の内田榮造先生と親しくなる。何事にも妙なこだわりを持ち、屁理屈と借金の大名人である先生は、内田百間という作家でもあり、夏目漱石や芥川龍之介とも交流があったらしい。
先生と行動をともにするうち、甘木は徐々に常識では説明のつかない怪現象に巻き込まれるようになる。持ち前の観察眼で颯爽と事件を解決していく先生だが、それには何か切実な目的があるようで……。
偏屈作家と平凡学生のコンビが、怪異と謎を解き明かす。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

242
三上 延、2作目です。本書は、内田百間文豪ミステリ幻想譚の連作短編集でした。 オススメは、『背広』&『竹杖』です。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000013271.000007006.html2023/10/03

ジェンダー

204
帯に書いてるミステリーといって言いのかはさておき怪異というのは間違ってないかなぁ!読み始めてたら世にも奇妙な物語をイメージしてしまった!時代背景や街並みが何となく想像出来る。こういう時代だったのかって知れてるし全然怖くないから気軽に読める本。先生として接してるだけではわからない魅力と懐の良さ。主人公と先生の教え子とのやりとりも良かった!ドッペルゲンガーを自分だったらどう解釈しながら読むと楽しく読める。また今一緒にいる家族や友人。亡くなった故人を大切にしないと行けないと改めて思わせてくれる作品。2024/04/03

パトラッシュ

204
ビブリア古書堂シリーズの作者ということでミステリ物かと思ったら、内田百閒教授の教え子になった学生がネバーランドさながらの不可思議な現象の数々を体験する世界が展開していく。漱石の遺品の背広に霊が宿っていたり、芥川のドッペルゲンガーが出現したりと着想はユニークだが、せっかく百閒が狂言回しなのに何を語りたかったかわからず、515に至る不安なテロの時代の空気も漂ってこない。もっと物語の軸を明確にし、百閒の鉄道や筝曲趣味を題材に少し前の時代が舞台の『鬼滅の刃』風なダークファンタジーとして設定したら面白かったのでは。2023/11/11

KAZOO

165
「ビブリア古書堂」シリーズを書かれている三上さんが新しいシリーズを始めてくれたようです。内田百閒を主人公としてその学生やカフェーの人物たちを配置した私にとっては楽しい物語です。4つの短編が収められていて不可思議な事象などを題材として事件を解決していきます。芥川龍之介が出てくるドッペルゲンガーの話が一番印象に残りました。また内田百閒の家での話でレコードが出てきたので「サラサーテの盤」について話があると思いきや今後の愉しみですね。2023/11/08

ちょろこ

144
不思議を味わい尽くした一冊。一言で言うと美味だった。昭和初期を舞台にした内田百閒こと内田榮造先生と学生の、それはそれは世にも不思議な物語。背広が、猫が…偏屈先生の周りで起こる怪異に学生の甘木と磁石のように吸い寄せられた。不思議な時間と小さな笑いを味わい尽くし、うなじが粟立つようなゾワリとした後味までまた美味。第三話はこれぞこの世のものでないるつぼ。ぐるぐる吸い込まれそうな感覚が面白い。第四話は桜の季節の哀しみと怪異の溶け合いが醸し出す儚い雰囲気がとても好き。数々の不思議の続きを夢の中で味わいたいぐらい。2023/10/18

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