内容説明
近代哲学の最高峰が、手に取るようにわかる!
神の存在や世界の始まりを問うてきた西洋哲学の伝統をことごとく破壊し、新たな形で再生させてみせた史上最大の古典。
私たち人間は何を認識し得るのか? ア・プリオリとは何か? 人間に備わる悟性とは?
西洋哲学の最重要古典をこのうえなく平易に解説する、入門書の決定版。書下ろしとなるブックス特別章も収載!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
樋口佳之
52
神無き時代のモラル、カント道徳論がその哲学、認識論からどういう道筋で導かれるのかが学べたと思います。読みながら、その議論とガブリエル本の解く世界の不存在性とか、時代背景は全然違うけども、道徳論の説くテーゼが意外に孔子晩年の境地とそれ程変わらないとか思いました。かつての日本におけるカント受容、そういう部分もあったのではないのかなあ。2024/03/26
樋口佳之
45
例によって再読であることに途中まで気づかない者ですが、今回はルソーからカントへの流れと、タイトルの「答の出ない問いはどのようにとわれるべきか?」が大事だなと思いました。2024/12/03
特盛
30
評価4/5。100分で名著まとめシリーズは相変わらずエライ。カントの純粋理性批判だけではなく、道徳哲学も含め分かりやすく整理し見取り図を示してくれる。我々は何を知りうるか、どう生きるべきか、何を望みうるか。自然科学の共有知の基礎付けと神無き時代の道徳の基礎付け。カントの議論がその後ヘーゲル・マルクス・フッサールへとどう接続するか。先般読んでたルソーやヒュームがカントにどう影響を与えたか、については読んでてうれしくなった。原著に行く前にまずは次にプロレゴメーナだな。主観を拡張したフッサール現象学も興味津々。2024/09/24
やまはるか
21
時間にはじまりがあるか?はじまりのない所からいくら時を刻んでも現在には至らない。ブロックを例に挙げて、最初の一個がなければ積み上げることは出来ないとする説明は面白いが、感覚的に時間はブロックのようではない。いずれにしても答のでない問、アンチノミーだという。カントの思考の限界を超えて、現代物理学は時間や空間の疑問を解き明かすところに来ている。すでに既知か?西先生は本の最後で「カントからフッサールへと至る主観の哲学は、哲学を皆のものにする可能性を拓いている」と、誰もが持っている主観の可能性を述べている。2024/02/29
tharaud
10
すぐれた入門書だと思う。無味乾燥な解説ではなく、ところどころ胸が熱くなるポイントがある。『純粋理性批判』以降のカントの思想や、カント思想の歴史的な意義についてもわかりやすく解説されている。他者と生きていくための、よりよく生きるための思想であることがよくわかった。2025/08/17
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- サンデー毎日2021年12/26号