内容説明
「失敗例」は、極上の教材だ。
民事尋問の具体的なNG例を豊富に取りあげ、弁護士&裁判官が徹底的に添削!
ありそうでなかった、民事尋問で「赤点をとらない」ための、いちばんやさしい実務書!
なにがダメで、どこをどうすればOKになるのか? 自身のレベルの把握・上達が難しい民事尋問について、ゼミのように丁寧な解説を施し、NG尋問をOK尋問に導きます。通読すれば、実務のイメージがつかめること間違いなし。
民事尋問教室、開講の時間です!
目次
まえがき
LESSON1 尋問教室についてのガイダンス
POINT1 民事裁判の尋問の心構え
(1)この講座のアウトライン
(2)裁判官が考える、民事裁判における尋問の目的
(3)民事裁判における尋問の目的
(4)「負け」と「勝たない」は違う
(5)尋問が人証の結果を左右する
POINT2 尋問のルール
(1)尋問の現場で知っておくべきルール一覧
(2)一般的な尋問の「お約束」
POINT3 異議のルール
(1)尋問における「異議」とは
(2)異議を出されてもめげない
★裁判官からひとこと
(1)尋問講座の受講生諸君に期待すること
(2)事前準備は周到に、当日は冷静に
(3)尋問の目的とは
(4)尋問は、裁判官に聴かせるためのもの
(5)尋問は、事案の真相をわからせるためにするもの
(6)尋問は、冷静に状況分析ないし計算をしながらすべし
(7)さあ、私と一緒に、牧田マジックにあやかろう
LESSON2 尋問準備のNGをなくそう!
Case1 依頼者の陳述書
NG例 依頼者の気持ちをまとめただけの陳述書
解説! Case1 依頼者の陳述書
(1)陳述書の作成方針
(2)陳述者の言葉で書くとは
(3)依頼者の気持ちをどこまで書くか
(4)事実の整理……テーマ順か、時間順か
(5)不利と思われる事実も書くべきか
OK例 時系列と争点を意識した陳述書
★裁判官からひとこと
(1)争点関連事実の記載は充実させるべし
(2)陳述者が口頭で再現できる言い回しで
(3)感情論を盛り込むことは、原則として避けるべき
(4)陳述書は事実を裏付ける歴史物語で
(5)真実を包み隠さずに
(6)裁判官の立場ならではの一言
Case2 目撃者の陳述書
NG例 この陳述書に対する意見は?
解説! Case2 目撃者の陳述書
(1)第三者から陳述書を得るのはハードルが高い
(2)第三者から提出された簡潔すぎる陳述書
(3)OK例が事実だとしたら、陳述書を提出すべきか
OK例 この陳述書、証拠提出する?しない?
★裁判官からひとこと
(1)簡潔すぎる陳述書の第一印象と、それに続く思いは
(2)簡潔すぎる場合に陳述者を採用するか
(3)「この陳述者を採用するか」よりも「誰を採用するのがよいか」
(4)陳述者を尋問していない陳述書の価値は、ゼロを僅かに上回るのみ
(5)陳述者がポイント部分を認識していない場合
(6)OK例から得られる心証について
LESSON3 主尋問のNGをなくそう!
Case3 争点が多岐に渡る事件の主尋問
NG例 質問を多用して失点を重ねた主尋問
解説! Case3 争点が多岐に渡る事件の主尋問
(1)主尋問……失点を防げ
(2)スタートが肝心! 定型化しよう
(3)異議のねらい
(4)許される誘導尋問
(5)尋問で何を立証するか
(6)異議を出すべきか、出さざるべきか
(7)争点がたくさんある……質問の「枠」をはめよう
(8)論点がたくさんある……すべてに触れる必要はあるか
(9)OK例での工夫
OK例 質問の順序を整理した主尋問
★裁判官からひとこと
(1)主尋問の失点は、フォローでカバー
(2)スタートが肝心とはいえ挽回も可能
(3)陳述書作成過程に関する異議の重みは?
(4)誘導尋問が許されない理由を再確認しよう
ほか