内容説明
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焚書とともに幕が開けたナチスの時代。そのイメージとは裏腹に、図書館はドイツ全土で盛んに設立され、新しい「教養」が掲げられていった。当時の人々は、何を読んでいたのか、何を読むことができたのか?――ヴァイマルからナチス時代にかけての、「読書」と「図書館」の展開と顛末を追った一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BLACK無糖好き
20
ドイツのヴァイマル期とナチス期の民衆図書館の活動実践の分析を通して、当時のドイツでの教養概念の実相を考察。民衆図書館の運営側の主観による良書を中心に図書館活動を展開したことは、ヴァイマル期もナチス期も共通している。ヴァイマル期には教養の伝達を目指した民衆図書館も、ナチス期では「民衆教育」が展開される場となり、図書は「民族精神の武器」として、ほぼ同一の蔵書を備えた民衆図書館がドイツ各地に新設されていく。◇本書の肝は、普遍視・理想視される教養理念の相対化を図ったところにありそう。2024/01/26
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