内容説明
フォーク、ロックンロール、レアグルーヴ、渋谷系、ニューエイジ、アフロビート、ドラムンベース、ポップパンク……
新しいムーブメントは過去の音楽のリバイバルとともに生まれる。
あらゆる時代の音楽にアクセス可能となったデジタルストリーミング時代におくる画期的なクロニクル。
【目次】
はじめに
第1章 ブルース:「真正なる黒人音楽」を求めて
第2章 フォークとカントリー:ルーツを呼び覚まし、コミュニティをつなぐ音楽
第3章 ロックンロールとオールディーズ:繰り返される「若さ」のサウンド
第4章 レアグルーヴとヒップホップ:リスナーによる音楽革命
第5章 ソフトロックとラウンジミュージック:渋谷系の時代と引用と編集の論理
第6章 和モノとシティポップ:「踊れる歌謡曲」の発掘と新しいノスタルジア
第7章 ニューエイジとアンビエント:ウェルビーイングとストリーミング時代のリバイバル
第8章 アフリカ音楽:「過去」と「記憶」を蘇らせるグローカルな実践
終章 拡散するリバイバル
おわりに
主要参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
18
これはかなりの労作ですね、後に載ってる参考文献だけで何百冊あるだろうと言うくらいです。過去の音楽は常に繰り返し引用されて再びそこに何らかの要素を繰りこんで、同じ様で更に熟成されたsomethingに成る。この様な事をジャンル別に紐解いていきます。自分は5章(ラウンジ、渋谷系)6章(和モノ、シティポップ)7章(ニューエイジ、アンビエント)が一番スリリングでした、と言うのはビートルズのロックリバイバル(ゲット・バックセッション)が中学位で、多感な高校~大学位にこの3つの章の音楽を聴いたので!座右の書にします。2024/01/04
しゅん
15
ブルース、ロック、クラブカルチャー、シティポップ、ニューエイジ、アフリカ音楽、さらに最近のポップパンクやドラムンベースまで、あらゆる音楽分野で確認できた「リバイバル」の事象を概述していく。その情報量の膨大さと参照点の多さにまず驚嘆。さらに、本書では「ノスタルジア」や「過去」に関する、現代社会のテクノロジー性と照らしながらの分析がなされる。著者が意識するのはおそらく「権力関係の不平等な固定化」であり、固定状況を延命させるのではなく、変化を加えるための契機として「リバイバル」を使う術が探求されている。2023/09/27
河村祐介
2
ポップ・ミュージックは、「リバイバル」によって「ムーヴメント」を前進させるシステムが備わっているのではないかという。と、1冊読むと、リバイバルがある種の局所的ななにかではなく、その論を補完するように、本著全体がポップ・ミュージックの大抵の歴史を押さえたものとなっているという。2023/11/15
ぷほは
1
Y2Kに見られるように、21世紀が21世紀を回顧し始めているという現状で、20世紀大衆音楽の螺旋のような考古学/系譜学が試みられる。該博なジャンル間の知識量に圧倒されるものの、台湾・韓国・中国のアジア圏事情をもっと知りたかったし、東浩紀には言及されるのにボカロ界隈が華麗にスルーされるのも気になった。lofi-hiphopのアニメ画像は単に「日本アニメ」という括りではなく、「ジブリ風」であるのは、幼少時に親が与えていたコンテンツへのノスタルジアがあるのでは?そこから「エモい」ことの意味論を想起するなどした。2024/03/30
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1
「リバイバル」をキーワードに、様々なジャンルの音楽の再発見の歴史を紐解く。ロックの歴史で起こったリバイバルはある程度知っているけど、レアグルーブ、渋谷系、シティポップ、アフロなどのジャンルも確かにリバイバルしている!そして音楽は脱歴史化、脱文脈化が進行中…。 2023/11/04
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