天離り果つる国(下)

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天離り果つる国(下)

  • 著者名:宮本昌孝
  • 価格 ¥999(本体¥909)
  • PHP研究所(2023/08発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569903323

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内容説明

世界遺産・白川郷の地を舞台にした戦国ロマン! 織田信長の実質的な後継者となった豊臣秀吉は、思い通りにならない七龍太の処刑を黒田官兵衛に命じる。七龍太の運命やいかに。一方、徳川家康の支援を仰ぐべく、真冬の立山連峰越えに挑む猛将・佐々成政の前に、囚われていたはずの内ケ嶋の姫・紗雪が現われる。秀吉・家康らが虎視眈々と狙うなか、美しき里の平穏を願う領主・内ケ嶋氏理は、真宗勢力と手を携え、飛騨白川郷の独立をめざす。「天離(あまさか)る地」の小国は生き残ることができるのか。戦いの時は刻々と迫っていた。押し寄せる大軍を迎え撃つそのとき、驚天動地の出来事が――。本書は、一夜にして消えた帰雲城をめぐる壮大なスケールの物語。戦国時代の飛騨に注目した、戦国好きにはたまらない、一気読み必至の傑作長編小説。「この時代小説がすごい!」2022年版(宝島社刊)の単行本部門第1位作品の文庫化。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こうちゃん

13
いやぁ~~面白かった。天晴れ、天晴れ。 たっぷりの上下巻でしたが、読み飽きる事なく読了。 少し都合の良い展開になるのは否めないけれど、それがまた時代小説として固くなりすぎない緩衝材になってると思う。 白川郷、五箇山は行ったことあるけれど、帰雲城の存在は知らなかった。 もう一度行ってみようかなぁ。2024/06/21

ましゅう

13
史実を基に架空の主人公が躍動する壮大な歴史エンターテインメント。下巻は怒涛の展開。半兵衛に愛弟子がいたとしたらさもありなん。爽やか七龍太の冴え渡る采配に野生児紗雪姫の勘で幾多の修羅場も痛快に乗り越える。巨大な力にも屈せず独立の道を探る白川郷に清々しさを覚える一方、自然の脅威には…。『人は、心と体で存分に生を楽しんでこそ美しい。』結末は爽やか。この作品自体創造力の賜物に違いないけど、幻の帰雲城に思いを馳せることで想像力が掻き立てられる歴史浪漫が素晴らしい。コミカルで微笑ましいわだまつ登場シーンが結構好きだ。2023/12/02

タカボー

10
下巻は完全にエンタメ。ありえない展開すぎて、熊ですら味方になる。もうちょっと「もしかしてそうだったかも」って思うぐらいの歴史小説が個人的には好みだけど。歴史というよりもののけ姫みたいなファンタジーになってる。でも続きが早く読みたいと思う楽しい読書ではあった。今も当時の山崩れの爪痕を残す帰雲山に行きたくなった。なんなら発掘調査したい。2024/05/20

ryohey_novels

8
前評判通り、現実と虚実が見事に交錯した、これぞ歴史小説という素晴らしい作品だった。紗雪と七龍太が兄弟かもしれないという上巻最後に感じた「陳腐な展開で終わる?」という不安もよそに、秀吉との全面衝突に向かう。ここも弱者が強者に抗い意地を通すという展開かと思わせて、終盤更なる悲劇と、にも関わらず晴れやかなラストに大満足。何よりも七龍太のキャラ造成が素晴らしい。完全無比の人物は、日常系小説では現実味がなく感情移入しづらいが、本作のような戦乱期舞台では、誰もが望む平和への希求者の体現として、非常に爽快に感じられた。2023/10/10

くらーく

6
おおっ、思わずニヤッとさせる最後。ちらっと脳裏に「沈黙の艦隊」が浮かんだ(あっちは、驚きだったけど)。最後はねぇ、どっちが良かったかな。悩み。 下巻は、上巻で拡げた状況を見事に刈り取っていく展開。これが、なかなか素晴らしい。ほー、そう来ますかって感じで、頷く事多数。どんでん返しがあり、読者が思っていた展開でひねりを加えてエンド。いやー、楽しんだわ。 主人公達が完璧すぎるし、ハリウッド映画じゃあるまいし、どうして死なん?と思わない事も無いけど、それはそれで。 心地よいシンフォニーを聞き終わった気分です。2023/10/21

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