内容説明
戦国どんでん返し七連発
乱世は謎に満ちている。
上杉謙信の脅威にさらされている越中神保家を助けると約束した武田信玄だったが、援軍は出さぬという。果たして援軍なしに上杉を退ける秘策とは? 腹の探り合いが手に汗握る「川中島を、もう一度」。
下野国・宇都宮家に仕える若色弥九郎は、先代当主の未亡人・南呂院の警固番に抜擢される。門松奉行という閑職の父を持つ弥九郎にしてみれば、またとない機会。意気揚々とお役目に着く弥九郎だが、この抜擢の本当の目的は……うまい話の裏を描く「宇都宮の尼将軍」。
長宗我部家は、大量の砂糖の献上を織田家に約束していた。外交僧として必死の思いで砂糖をかき集めた道標だったが、何者かに砂糖の献上の先を越されてしまう。横槍を入れてきたのはまさかの……すべてが戦略物資になる乱世の厳しさが身に染みる「戦国砂糖合戦」etc.
気鋭の歴史小説家が放つ、戦国どんでん返し七連発。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポチ
40
楽しく読了。やっぱり戦国時代は面白い。2023/10/11
まさ
22
戦国時代って生き残るために謀や裏切りばかりだったのだろうなぁとつくづく思う。武将と言っても武だけじゃなく某将でもあり、もちろん、謀を主に動く人物もいる。初めて名前を聞く人物も多く登場し、実際の歴史的背景も知ることができた7編の短編集でした。「一千石の刀」や「戦国砂糖合戦」など1編1編、もっとじっくりとページを増やしたものを読みたくなりますね。2023/10/14
そーいち
11
うん、面白いんだけどどんでん返しというほどでは無かったかな。そもそも帯にどんでん返しと書いてしまうと読む気がそがれてしまうような気もするが・・・しかも本書は戦国時代の小説になるので歴史改変は無理だから結末を知っていると、どんでん返しもくそも無い気がする。箕輪さんの本は初めてながら中々に楽しく読めた。読みやすい部類に入る歴史小説でサクサク進む。グサッっと来たのが九州島津のエピソード。それぞれ毛色の違う4兄弟の特色を活かしながら目立たなかった3男、歳久にフォーカス。散り際のまぶしさが光った短編だった。2023/11/11
あここ
8
タイトルから戦国の妖しい話かと思って読んでみたけど。何か普通。ただ戦国の短編やった。読んでる時は楽しめるけどスルッと流れて残らんやろなぁ…って感じ。敵に塩を送るって言うくらい塩が貴重なんは何となく知ってたけど砂糖も同じくやった。カステイラのインパクトがすごい(笑)何でも政治に使えてしまう。秀吉の狡猾さが好きになれへん。島津家の話が好き。よう出来た兄弟やな。三男の思慮深さが沁みる。先を見通せてしまう。何を考えてたか後で知る。兄ちゃん悔しいやろな。守ってやれんかった。いつも守られてた。無駄に死なんって意気込み2024/01/14
TI
4
歴史もの短編集。割と面白く読みやすい。2023/09/22