角川ソフィア文庫<br> あなたに語る日本文学史

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角川ソフィア文庫
あなたに語る日本文学史

  • 著者名:大岡信【著者】
  • 価格 ¥1,815(本体¥1,650)
  • KADOKAWA(2023/08発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784044007836

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内容説明

古来、日本文学は詩歌を中心に展開してきた。「万葉集」から始まり、「古今和歌集」「新古今和歌集」に注がれた情熱、中世の和歌と歌謡、江戸の連歌遊びと俳句――それらが近現代の散文にまで及ぼした影響に目くばせをしながら、詩人・大岡信が次世代のために語り継ぐ日本文学史。「文学史とはその言語への、無限定で深い愛着を、文学作品というある種の限定のもとにあるものを通じて、なんとか披瀝してみせるものだ」(「あとがき」より)。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

わたなべよしお

14
大岡信さんは、いつも新たな視点と胸に落ちる論点を提供してくれる。しかも小気味いい。今作も歌謡、連歌。少なくとも僕の文学史からは抜け落ちていた。もっと新鮮だったのは芭蕉の恋歌。実に色っぽいね。芭蕉のイメージにはなかったが、芥川龍之介とかは、流石に気づいていたんですね。さらには藤原定家よりは俊成ですか。ともかく今、大岡信さんに、ハマってます。2025/03/06

ロビン

13
詩人の大岡信が『万葉集』からオクタビオ・パスの『RENGA』の取り組みや正岡子規と尾崎紅葉の対比までを談話的に語った我流の日本文学史。日本人の所謂空気に従う、精神的勇気に欠けるなどの戦時の反省に立ち、明確な問題意識を持って書かれた加藤周一の『日本文学史序説』と比べると「我等日本人はあまり精神的な存在ではない」と現実追認的で覇気を感じないが、後半の芭蕉の連歌には発句とは違う一面があることや、蕪村が勉強家だったという話、子規の「写生」の非常な革新性、虚子と碧梧桐について、尾崎紅葉の俳句の紹介などは面白かった。2024/04/25

ぽん

1
文学史という表題だけれど、和歌が中心の叙述で、これこそが日本の文学を通底するものだったんだという語りが伝わってくる。万葉集の敗者のアンソロジーというところから始まって、古今和歌集や紫式部清少納言和泉式部、さらにはなかなか知られていない天才たちを取り上げて大きく歴史を語るところは斬新さと視野の広さが対座しているよう。こうして語られる文学史を味わうのもいいものだと感じた。2024/11/30

はちまる

0
大岡さん流の日本文学史。万葉集、古今和歌集、新古今和歌集など、俯瞰的に文学史をみることがなかったのでとても勉強になった。口語的な語り口なのでわかりやすかったし。大岡さんの好みに走っていたり、偏りがあるのかもしれない。けど、読んで損はない。もっと知りたいと思ったり、現代はどうしたらいいのかと考えさせられたりした。2023/12/04

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