内容説明
古代日本。火鍛冶(ほかじ)の匠を父に持つ少女、沙耶は、
父のような火鍛冶になるのが夢だった。
しかし里には、女は鉄を鍛えてはならないという掟があった。
そこで男と偽り、父が病で逝った後も鍛冶を続けていた沙耶だが、
そんな彼女に意外な依頼が。
それは麗しの王子の成人の祝いに、剣を鍛えてほしいというもの。
沙耶は夢中で鍛えるが、その剣は恐ろしい魔剣へと変貌し……。
少女の夢と挫折、そして冒険を描いた傑作和風ファンタジー!
【登場人物】
■沙耶(さや)……天才的な鍛冶の才能を持つ少女。男と偽って鍛冶の匠を目指す。
■阿古矢王子(あこやおうじ)……伊佐穂の国の第一王子。驚くほどに美しい。
■加津稚王子(かづちおうじ)……第二王子。武に秀でた、茶目っ気のある青年。
■護足(ごたり)……武人。沙耶のもとを、剣の製作を依頼しに訪れる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
28
2011年3月角川書店刊。加筆修正して2023年8月角川文庫化。16歳の佐那は父から受け継いだ鍛冶の技術で剣を作るのだがそれが魔剣へと成長し…。という冒険ファンタジー。単純な展開で、面白みは少ない。ラストで語られる父と暮らした国への帰還とその後の営みが続く佐那一族の話が感慨深く楽しい。2023/10/30
りー
22
むむむ。どこかで見たお名前だと思ったら、甥っ子ちゃんが大好きな「銭天堂」シリーズの作家さんではないか!古代ファンタジーとのことだけれど、ジェンダー関係がテーマになるのかな?と。女性が禁忌とされているものって、いつから禁忌になったのか?今回は刀鍛冶の女の子が主人公だったけれど、他にも沢山ある。性的分業…っていうか、女性蔑視の視点が入ってきたのって、渡来系の人たちが儒教を持ち込んだのが1つ大きな理由なら、その前はどうだったんだろう?お話自体はさらっと読める感じでしたが、問いが残りました。2023/12/17
まき
10
女は鍛冶師になれない掟があるため男のふりをする沙耶、父亡き後王子の剣の依頼があり彼女の打った剣が魔剣となってしまう。女が穢であるから立ち入れない職業は昔は結構あったかも。成程魔とは人の弱みに付け込んでくるものなのか。軽く読めて面白かった。2024/04/07
anxiety
9
へぇ銭天堂の作者さんの作品か、と思って手に取った。性別で生き方を選べないことに抗い、或いは悩む女性が物語の中心。児童書。全編ジェンダー的な視点が強いし、LGBTQ的な視点とも捉えられそう。児童書にこういう視点が入ってくるというのが時代だなぁ。こうした問題に悩んでる子の背を押してくれる様なら良いけれど、と思いつつ読了。2023/10/23
ひろんこ
6
面白かった。鉄をうって剣などを作る娘、沙耶の話。本当に、こういう系の玲子さんの話は実写化したら面白いだろうなと思う。沙耶みたいな女性は憧れるな。恋には、やはり鈍感wそこは、ちょっと…。読んでよかった。2024/05/14
-
- 電子書籍
- 作りたい女と食べたい女【分冊版】 41…
-
- 電子書籍
- くまみこ【分冊版】 40 MFコミック…
-
- 電子書籍
- エンド・オブ・アルカディア【分冊版】 …
-
- 電子書籍
- 悪し妻かたり【マイクロ】(14) フラ…
-
- 電子書籍
- 破られた約束【分冊】 4巻 ハーレクイ…